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今年もサマースクール開校! ~満員御礼~

小学生・中学生・高校生のためのサマースクール2024
今年もサマースクール開校! ~満員御礼~

会報「SOPHIA」令和6年8月号より

法教育委員会 委員長 近 藤 雅 樹

1 満員御礼

 8月5日~8日の4日間、「小学生・中学生・高校生のためのサマースクール」が開催されました。
 例年は、7月最終週から8月第1週に掛けて実施してきましたが、今年は会館利用の関係から1週遅れての開催です。
 6日午前の「裁判官・検察官・弁護士ここだけの話」(以下、「ここだけの話」)のみWebで実施し、他の講座は全て会館で開催しました。
 今年は、6月1日の募集開始早々に定員に達する講座が多く、いくつかの講座では定員を増員しましたが、それでも直ぐに定員に達しました。結局、Webで実施した「ここだけの話」以外は、「満員御礼」となり、参加者は延べ297名にも及んでいます(一部、キャンセル発生)。
 なぜこれ程まで応募が順調だったのでしょうか?委員の熱心な広報、勧誘があったことはいうまでもありませんが、例年以上の応募状況であったことから、それだけではないはずです。アンケート結果を分析し、その理由を探り、今後に活かしていきたいと思います。

2 今年の特色

 今年実施したのは、クイズ選手権、ティーンコート、弁護士に挑戦!、ここだけの話、中高生模擬裁判、小学生主権者教育企画でした。これら6つの実施は例年と同じですが、今年の特色は、①中高生模擬裁判を刑事事件ではなく、民事事件(転用物訴権)で実施したこと、②例年は模擬裁判が最終日であったところ、今年は小学生主権者教育企画を最終日に実施したこと、です。
 サマースクールは平成15年度から20年以上の実績があり、中高生向けの模擬裁判はずっと刑事事件を題材にしてきました。それを今年は、民事事件で実施したのです。当初、担当チーム員から「民事で実施」という提案を受けたとき、委員会では古手の委員を中心に、「民事で生徒が集まるのか」、「生徒の興味を惹くシナリオが作れるのか」、「生徒は民事を理解できるのか」といった疑問が多く発せられました。しかし、蓋を開けてみれば、応募は満員御礼、生徒も十分な理解のもと、熱心に議論してくれるなど、古手委員の疑問が杞憂であったことが明らかになりました。
 また、中高生模擬裁判を最終日の前日に、小学生主権者教育企画を最終日に実施することで、盛り上がりに欠けないかという疑念がありましたが、これも全く的外れであったことが証明されました。例年を超える各講座の盛り上がりについては、後の各記事をご参照ください。
 良い企画でも、長年続けますとマンネリ化しがちです。長年の経験を優先して、変革を恐れることは多いでしょう。サマースクールでも、この傾向が古手の委員に多く見受けられました。しかし、サマースクールは常に若手中心に企画・実施されています。新しい感性で常にブラッシュアップされ、変革を恐れない若手委員の感性と熱意、行動力は、目を見張るものがあります。これは、サマースクールのみならず、すべての委員会活動に共通することと思われます。若い会員に委員会活動に参加してもらうことの重要性を実感した、今年のサマースクールでした。

3 他会の見学・参加

 なお、今年のサマースクールでは、福井弁護士会の会員にティーンコートに参加いただき、また、中高生模擬裁判には札幌弁護士会から見学にお越しいただきました。当会のサマースクールには、他会から熱い視線が注がれていることを、併せて報告させていただきます。