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きっかけは、乗り合い方式裁判見学ガイド! ~より身近に感じてもらうために~

会報「SOPHIA」 平成30年 12月号より

広報委員会 裁判見学ガイド部会 部会員 加藤 由理

1 はじめに

 12月7日、『乗り合い方式』裁判見学ガイドが開催されました。『乗り合い方式』は、随時受付している団体の申込みを対象としたガイド(下記「~裁判見学ガイドのご案内~」をご参照ください)とは異なり、一般市民の方お一人ずつでも参加していただくことができる企画です。

 今回は、20代から80代までの幅広い年代の方々、総勢29名という多数の方にご参加いただきました。当会のホームページ、新聞及び10月14日に開催された法の日週間記念行事のチラシをきっかけにご参加いただいた方が多かったようです。

2 裁判傍聴

 鈴木直明部会員の「弁護士の織田裕二です」というジョークで参加者の緊張をほぐし、早速裁判傍聴に向かいました。裁判傍聴は初めてという方が多く、開廷する前の待ち時間の間にも、刑事事件と民事事件の違い及びどのような場合に起訴・不起訴となるのか等様々な質問がなされ、参加者の皆さんの関心の高さがうかがわれました。

 三島宏太会員と私が担当した班は、占有離脱物横領罪の冒頭手続から弁論まで傍聴しました。傍聴した参加者からは、被告人には発達障害があるようにも見えたが、福祉に繋げるサービスはあるかという鋭い質問もなされました。

 殺人未遂罪の事件を傍聴した班もあり、内容として重すぎるとも思われましたが、また参加したいとのご感想をいただきました。

3 様々な分野で活躍する弁護士(成年後見制度について)

 裁判傍聴の後は、以前より要望のあった成年後見制度について、山下陽子会員より講演が行われました。高齢者問題に弁護士が携わることで直接的に個人・福祉のプロを支えることができること並びに成年後見制度及び手続等についてお話しいただいた後、ご自身の経験に基づくお話をしていただきました。

裁判見学ガイド.jpg

 成年被後見人の子によるネグレクトが疑われ、子の協力が得られないどころか強い反発を受ける中、山下会員が粘り強く地道な活動を続け、最後には子と打ち解け、子も成年被後見人のことを大切に思うようになったこと及び成年被後見人の支援だけでなく、虐待をした人の支援も必要であるとのお話が印象的でした。

 裁判傍聴は刑事事件でしたが、山下会員に成年後見制度に関する具体的なご経験をお話しいただいたことにより、弁護士が様々な分野で活動していることを知っていただけたと思います。

4 ひまるん登場

 最後は、裁判見学ガイドでは初の試みとして、ひまるんが登場し、多くの方が写真撮影を楽しんでいらっしゃいました。

5 おわりに

 アンケートでは、質問ができて理解が深まった、弁護士を身近に感じられた、裁判見学をもっと増やしてほしい等大変ご好評をいただきました。「弁護士」というと刑事事件の弁護人を想像される市民の方が多いかと思いますが、刑事事件に限らず様々な分野でサポートを行うことができることや気軽に相談してよい相手であることを本ガイドを通じて市民の皆さんに今後もお伝えできればと思います。

~裁判見学ガイドのご案内~

 本物の裁判を見学しませんか?-弁護士がご案内します!
 団体やグループでのご参加を随時受け付けています。
 詳しくはこちらのチラシをご覧ください。
 申込書はこちら(エクセルファイル)です。