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なごっちフレンズと考える「憲法とアリとキリギリス」 ~なごっちフレンズワークショップが開催されました!~
会報「SOPHIA」 平成30年8月号より
法教育委員会 委員 堂 前 由 姫
1 なごっちフレンズとは
8月6日、名古屋市公館にて、「なごっちフレンズワークショップ2018『夏休み、裁判 体験してみない?』」が開催されました。
名古屋市では、子どもの権利を保障し、子どもの健やかな育ちを社会全体で支援するまちの実現を目指すことを目的として、平成20年4月から「なごや子ども条例」が施行されています。
「なごっちフレンズ」とは、なごや子ども条例を踏まえ、名古屋市子ども青少年局が、子どもの社会参画を推進し、子どもの目線で名古屋の施策や課題に意見を言える子どもたちを育てる目的で取り組んでいる事業です。
登録した子どもたち(市内在住又は在学の小学5年生から高校生まで)に対し、子どもが主体的に参加する事業に関する募集情報が提供されるほか、毎年サミットとワークショップが開催されています。本年度は600名以上の子どもたちが「なごっちフレンズ」に登録しているとのことです。
本企画は、子ども青少年局から当会へ、「なごっちフレンズ」のワークショップとして権利を考えるための企画を実施したいとの依頼をいただき実現したものです。
当会としては、子どもたちに権利を考えてもらうことに適した企画として、平成29年サマースクールでも取り上げた「憲法とアリとキリギリス」(寓話を元に弁護士が寸劇を行い、多数決の限界や立憲主義について考えてもらうもの。福井弁護士会原案。詳細は会報平成29年8月号サマースクール特集記事をご参照ください)を本企画の題材とすることとしました。
2 当日の様子
ワークショップ当日は、小学5・6年生を中心に、30名の子どもたちが参加しました。これは過去3年間のワークショップ企画のうち最多の参加人数とのことで、本企画に対する子どもたちの関心の高さがうかがえました。
大杉浩二会員の司会の下、福井弁護士会作成の映像をお借りして、「憲法とアリとキリギリス」を実施しました。
子どもたちは、6つのグループに分かれ、林秀明会員ら各グループのコーディネーターのもと、活発な議論を交わしていました。
私もグループのコーディネーターを担当しましたが、私の班では、多数決の限界を考える際に、「元々ルールがないから揉めてしまうので、アリたちのルールを作るべきだ」という意見が出され、あらためて子どもたちの鋭い感性と柔軟な発想に驚かされました。
3 おわりに
子どもたちからは、「楽しかった」「権利について考えさせられた」「来年もやって欲しい」といった感想が聞かれたほか、市職員の方からもご好評の声を多くいただき、本企画は大成功を収めることができました。
本企画は、昨年度より引き続き当会が推し進める行政連携の一事例になったのではないかと思います。
本企画をきっかけに、今後も、名古屋市をはじめとする自治体と連携して様々な企画を実施できるよう活動していきたいと思います。