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憲法週間行事 三庁合同企画 「司法を知ろう!」見学ツアー
会報「SOPHIA」 平成30年6月号より
広報委員会 裁判見学ガイド部会 部会員 山下祐里奈
1 はじめに
5月28日、憲法週間行事として、名古屋地方裁判所、名古屋地方検察庁、そして当会による三庁合同企画「司法を知ろう!」が開催されました。
本企画は、一般市民の皆様に、裁判所庁舎、検察庁庁舎、弁護士会館の見学や広報担当者による案内等を通じて、司法を身近に感じていただくとともに、法曹三者の職務や役割について理解を深めていただくことを趣旨とする恒例の広報行事です。今回も、10代から80代までの幅広い年代・業種の合計37名にのぼる市民の方々にご参加いただきました。
2 当会企画(寸劇)等
当会では、まず、三島宏太会員から当会の概要及び弁護士の職務等についての説明がなされ、その後、当会企画を行いました。
今回、当会の企画として行ったのは、弁護士による寸劇を交えた間違い探しです。
テレビドラマや映画等を通して市民の方々にも馴染み深く、興味を持っていただけそうな刑事手続を題材に寸劇を披露し、劇中に散りばめられた法律上の誤りを参加者から指摘していただき、それに対して弁護士が解説するという参加型の企画を実施しました。
寸劇は桝村海士会員と私で行い、解説は三島会員が担当しました。
寸劇は、①逮捕・取調べ、②弁護人による接見、③公判手続という3つの場面に分けて行い、各場面に関連する法的な論点として、①では黙秘権や約束による自白等、②では秘密交通権や保釈制度等、そして③では無罪推定の原則や刑事裁判における立証責任等について、それぞれ取り上げました。
実際に刑事事件における一場面を実演することにより、参加者には、具体的な場面を想像しながら臨場感をもって参加していただくことができたのではないかと思います。
劇中の法的な問題点についても、参加者から鋭い指摘が多くなされ、刑事事件に対する関心の高さが感じられました。また、劇中には、市民の方々にはあまり馴染みがないと思われるものも含め、大小様々な論点が盛り込まれていたためか、参加者は、三島会員の解説に熱心に耳を傾けていました。
解説終了後には、参加者からの質問を受け付けましたが、今回取り上げた論点以外にも、弁護士実務や弁護士としての倫理観について等、積極的に質問をいただきました。
3 おわりに
当会の企画について、参加者からは、寸劇がわかりやすかった、実務的で具体的で良かった等、大変ご好評をいただくことができました。寸劇を交えたことで、弁護士の職務や司法について、より身近に、より具体的に知っていただくことができたように思います。今後も、市民の方々に、弁護士の職務や当会について関心を持っていただくことができるよう、魅力的な企画を盛り込んだ、充実した広報行事を催していきたいと思います。