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知財仲裁センターシンポジウム 「"一流"の知財戦略」

会報「SOPHIA」 平成29年12月号より



日本知的財産仲裁センター運営委員会 委員 倉 知 孝 匡


1 シンポジウムの概要
 11月29日に、日本知的財産仲裁センター主催のシンポジウムが開催され、「"一流"の知財戦略」と題してパネルディスカッションを行いました。パネリストとして、株式会社豊田自動織機知的財産部部長の伊東正樹様(弁理士)、富士機械製造株式会社執行役員開発センター知的財産部部長の真下勝浩様をお招きし、仲裁センター運営委員より、堀田千津子委員長(弁護士)、向山正一副委員長(弁理士)、後藤昌弘委員(弁理士・弁護士)が参加しました。私は、モデレーターを務めさせていただきました。

知財シンポ1
 パネルディスカッションに先立ち、ゲストのお二人に、事業紹介、知財部の活動内容などについてご講演いただき、パネルディスカッションでは、企業の知財戦略について、主に他社が有する特許権への対応を中心に、権利行使や社内教育について議論しました。


2 パネルディスカッション
 パネルディスカッションは、ゲストのお二人をメインに、実務上問題になる点について質問をさせていただき、基本的な考え方だけでなく、実際の実務で問題となる点について実例を交えながら議論は進みました。内容としては、調査を行う場合にどこに重点を置くのか、効率的な調査の方法、徹底したリスクの洗出し、そのリスクを減らす方策とリスクを前提に経営的な視点で判断することについて意見が出されました。また、知財仲裁センターのセンター判定や調停の利用、紛争発生時こそ冷静に相手を分析すること、中小企業での知財教育など幅広く活発な議論がされ、あっという間の2時間でした。

知財シンポ2


3 さいごに
 先端を行く企業の知財部部長お二人の貴重なお話をうかがえ、大変有意義なパネルディスカッションとなりました。シンポジウムには、企業の知財部の方、官公庁の知財担当の方、弁理士、弁護士など約200名の方にご参加いただけました。ご参加いただいた皆様、伊東様、真下様、そして、日本弁理士会東海支部、ご協力いただいた運営委員の皆様ありがとうございました。