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中部経済新聞2026年7月掲載
ひまるん相談室 ~子の養育に関するルールが令和8年4月1日からかわりました~
中部経済新聞2026年7月掲載
ひまるん相談室 ~子の養育に関するルールが令和8年4月1日からかわりました~
共同親権が原則なの??
質問
令和8年4月1日から民法改正により、離婚後の共同親権が始まるなど、子の養育に関するルールが変わると報道されていましたが、具体的にどのように変わったのでしょうか。
回答
まず親権ですが、共同親権の報道が多かったこともあり、共同親権が原則になったと思われている方もいらっしゃると思いますが、そうではありません。共同親権も選択肢の一つでしかなく、単独親権を選択することも当然可能です。
どのように親権者が決まるかという点ですが、その点は改正前と変わらず、協議上の離婚をする場合には、父母の協議で、親権者を誰にするかを決め、仮に父母の協議で親権者を決められない場合には、家庭裁判所が決めます。
家庭裁判所が決める場合に考慮される事情としては、父母と子との関係、父と母との関係などの事情ですが、それを考慮して子の利益となるような形で親権者を決めることになります。ただし、単独親権としなければならない場合も民法に定められており、①父又は母が子の心身に害悪を及ぼすおそれがあると認められるとき、②父母の一方が他の一方から身体に対する暴力その他の心身に有害な影響を及ぼす言動を受けるおそれの有無や父母の間で協議が調わない理由などの事情を考慮して、父母が共同して親権を行うことが困難であると認められるとき、③その他、父母の双方を親権者と定めることにより子の利益を害すると認められるときには、必ず単独親権となります。この一例としては、児童虐待やDVがあった場合などがあげられますが、この虐待やDVには殴る蹴る等の身体的な暴力を伴うものに限定されず、精神的DV、経済的DV、性的DV等もこれに含まれます。なお、これらの事情がない場合はすべて共同親権となるわけではなく、どのような形が一番子どもにとって利益になるのかという観点から共同親権とするのか、単独親権とするのかが決められます。
民法改正前に父母は離婚し単独親権となっている場合ですが、改正により自動的に共同親権に変わるものではなく、子やその親族から家庭裁判所に親権者変更の申立てがなされることで、変更される可能性が出てきます。もちろんこの場合にも上記の事情を考慮して決められます。
親権者の決定と離婚の関係性ですが、民法改正前は、親権者が決まっていないと離婚することができませんでした。これは、協議上の離婚をする場合、調停で離婚する場合、裁判で離婚する場合のすべてにおいて同じ扱いでした。しかしながら、そのような制度の場合、離婚すること自体に争いはない、早期に離婚することを希望している場合に親権者が決まっていないことで離婚するまでに時間を要する、離婚することを希望している人が離婚するために親権に関して不要な譲歩をした結果子の利益となる親権の内容とならないなどの問題がありました。そのため。民法改正により、協議上の離婚をする場合には、親権者の指定を求める家事審判又は家事調停の申立てがされていれば離婚届が受理されるようになりました。

