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憲法週間記念行事 「動物愛護を通して考えるいのちの大切さ」を開催しました!

会報「SOPHIA」 平成29年5月号より

広報委員会 委員   土  屋   聖

1 はじめに

 5月21日、伏見ライフプラザ鯱城ホールにて、女優であり、公益財団法人動物環境・福祉協会Evaの代表理事である杉本彩さんを講師にお招きし、動物愛護及び人と動物との共生をテーマに名古屋市との共催の下、憲法週間記念行事を開催しました。

2 第1部 講演

 第1部では、杉本さんに、殺処分の現状、ペット業界のしくみ、動物虐待等、動物愛護について幅広くお話いただきました。
 殺処分については、その件数をゼロにすることはもちろん大切だが、それがゴールではなく、収容されてしまっている犬猫の数を減らすことが目的でなければならないと訴えられていました。
 また、実態を知って欲しい、その上で消費行動を選択して欲しいとの思いから、ペット業界は「引取屋」(ペットショップからお金をもらって動物を引き取る業者)の存在を前提に成り立っていること、そのような引取屋が劣悪な環境に動物を収容し、さらには収容している動物を遺棄するといった現実があることを解説いただきました。
 そして、動物虐待について、「国の偉大さ、道徳的発展は、その国における動物の扱い方で判る」とのガンジーの言葉を引用し、動物虐待に関する海外の取組等(アニマルポリス)をご紹介されました。

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3 第2部 パネルディスカッション

 第2部は、杉本さんに加え、獣医師であり名古屋市動物愛護センター職員である鳴海大助さんをお迎えし、岐阜大学応用生物科学部獣医学課程の客員准教授を務める鈴木智洋会員の司会のもと、名古屋市での動物愛護のための取組、現行の動物愛護管理法における問題点、飼い主の高齢化等の問題についてお話しいただきました。
 まず、鳴海さんから、名古屋市動物愛護センターでは、飼い主に対する適正飼養の啓発、動物取扱業者への監視指導、殺処分の削減等に取り組んでいることなどをお話いただきました。愛護センターを取り巻く現状や課題についても、ときにユーモアを交えつつ、現状を包み隠さずお話をされていたことが印象的でした。
 その後は、杉本さんも交え、現行の動物愛護管理法の問題点(8週齢規制(生後8週齢未満の犬猫を親から引き離してはならないとの規制)に緩和措置がとられていること等)、さらには、飼い主の高齢化やペットの高齢化といった難しい問題についてディスカッションがなされました。

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4 まとめ

 今回の憲法週間記念行事は、動物愛護という身近な問題がテーマだったこともあり、幅広い年齢層の方々にお越しいただくことができました。
 また、同行事は、当会の新公式キャラクターである「ひまるん」のお披露目の場でもありました。講演に先立ち、ひまるんが登壇すると、その愛らしい動きもあって、会場から「かわいい」との声があがっていました。