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第1部基調講演、第2部パネルディスカッション
「自分らしい感性と出会いに応じて能力を発揮しよう!」

「来たれ、リーガル女子!」シンポジウム
第1部基調講演、第2部パネルディスカッション
「自分らしい感性と出会いに応じて能力を発揮しよう!」

会報「SOPHIA」令和元年12月号より

シンポジウム実行委員 宮 嶋 志 帆

1 基調講演

 第1部の基調講演は、池田桂子会員より、「女性弁護士の歩みと魅力」をテーマとして行われました。
 日本では、1936年の弁護士法の改正に伴い、女性も弁護士になる道が開かれ、1940年に、日本初の女性弁護士が誕生しました。また、1949年に、日本初の女性裁判官及び女性検察官が誕生しました。そこから、女性の社会進出が進みましたが、10月1日現在の法曹三者に占める女性の割合をみると、弁護士が18.85%、裁判官が26.5%、検察官が24.6%となっており、女性はまだ少ない状況です。しかしながら、セクハラ等被害者の大半が女性である問題への対応の場面では、女性法曹の活躍が大いに期待されています。それだけにとどまらず、ロースクールの教授や司法研修所の教官、会社役員、第三者委員会のメンバーとなったり、民間企業、国や自治体の内部で働く組織内弁護士等、女性法曹が活躍する場は広がってきています。

パネルディスカッション1」(宮嶋志帆先生).jpg
 基調講演の中では、鬼丸かおる元最高裁判所裁判官、綿引万里子名古屋高等裁判所長官、赤根智子国際刑事裁判所裁判官の3名から学生に対するメッセージも紹介されました。最後に、池田会員から、学生に対し、「自分らしい感性と出会いに応じて能力を発揮しよう!」というメッセージが贈られました。

2 パネルディスカッション

 第2部パネルディスカッションは、築雅子検察官(名古屋地方検察庁)、齋藤千恵裁判官(名古屋地方裁判所)、清水綾子会員の3名をパネリスト、上松健太郎会員をコーディネーターとして行われました。
 はじめに、パネリスト3名それぞれの自己紹介及び普段の仕事の内容に加え、築検察官からは、司法試験受験前に国会職員をしていたことや任官後に法務省の仕事等、捜査・公判以外の仕事も行っていたこと、齋藤裁判官からは、司法研修所の教官を行っていたこと、清水会員からは、公共団体の各種委員を行っていること等、一般的にイメージされる弁護士、裁判官、検察官らしい仕事以外の経験についても紹介されました。
 また、裁判官、検察官の転勤事情や法曹三者の育休・産休といった制度的な話がされました。さらに、娯楽の時間があるのか、パネリストが中学生、高校生時代はどんなことをしていたのかなど、法曹の仕事以外の点についても話がされました。
 最後は、パネリスト3名から、今後やりたいと考えていること及び学生に対するメッセージが贈られました。

パネルディスカッション2(宮嶋志帆先生).JPG

3 まとめ

 法曹の世界もまだまだ女性が少ないのが現状です。「来たれ、リーガル女子!」をきっかけに、女性法曹の仲間が増えていってほしいと思います。