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法の日週間記念行事 菊地幸夫弁護士、一宮に来る!
会報「SOPHIA」 平成28年11月号より
一宮支部会員 原 秀 一
一宮支部の法の日週間記念行事では、11月15日、i-ビルにて、「より賢い消費者になろう」というテーマで、菊地幸夫弁護士(第二東京弁護士会)にご講演いただきました。
飛び込みでの方を含め、多数の市民の方にご来場いただき、会場は大盛況でした。
菊地弁護士は、冗談で会場を和ませ、市民の目線から弁護士会や裁判所の近寄りがたさに理解を示しながら、市民が我々弁護士のサービスを消費しているという視点から、消費者にとってより利用しやすい法的サービスを提供したいと話しておられました。
講演では、自らの仕事全般の説明から始まり、弁護士の仕事を紹介され、市役所の無料相談の存在や、相談時間、相談室の中の様子、相談態様、菊地弁護士自身も無料相談のローテーションに組み込まれていること、また、出張相談を実施している弁護士もいることなどを説明されました。法律相談の様子や相談先が市民の皆さんに非常にイメージしやすいものであり、市民の不安要素にも理解を示しておられ、市民の皆さんにとって、法律相談が身近に感じられたのではないかと思います。
今回のテーマに関連する消費者被害については、自身が扱った特殊詐欺の刑事事件から、その手口や加害者の考え方、注意事項などを説明されました。
菊地弁護士は、詐欺の手口を説明するに際し、実際のやり取りを自ら演じて説明されましたが、迫真の演技に、私自身うっかり騙されてしまいそうでした。
その後、訪問販売や通信販売の事案を紹介され、クーリングオフ等の制度を説明されました。被害にあったら早急に相談をすること、家族が被害者を叱ると、以後、被害者が相談しづらくなるため、叱らないこと等の注意を呼びかけられました。
また、人は要領よく金を稼ぐことに弱く、うまい話に騙される危険性があること、そのような方法があるならば、他人に紹介せず、自身で独占するはずであり、うまい話など存在するはずがないことを、説得的に、わかりやすく説明されていました。
最後に、人生で大切なものはお金で買えないもの、すなわち、家族の愛、正義の心、気高い倫理観であるから、これらを大切にし、充実した人生を送ってほしいと述べ、講演を締められました。
参加者は、皆、最後まで熱心に聞き入っていました。菊地弁護士は、冗談を交えつつ、詐欺の手口や注意点をわかりやすく丁寧に説明され、大変ためになるお話でした。「耳で買うな、目で買え」「欲しいものは買うな、必要なものを買え」等数々の名言が飛び出し、聴講した多くの参加者が、「より賢い消費者」になることができた講演でした。
ご講演される菊地弁護士