消費者委員会　行政連携・広報部会　部会長

社古地　健　人

１　はじめに

　　11月18日の土曜日に、栄のオアシス21にて、名古屋市消費生活フェアが開催されました。今年度、当会の消費者委員会では、ブース出展し、無料法律相談を実施するとともに、iPad３台を利用して、参加者の方々に行動経済学にまつわるクイズに挑戦してもらいました。
　当日は、天気が悪く、気温も低かったにもかかわらず、当会のブースは常時３人以上で対応しても手一杯になるほどに盛況でした。

２　行動経済学クイズ

　　今年度は、事業者が悪用するかもしれない消費者心理や行動原理について理解を深めるべく、行動経済学にまつわるクイズ（全７問）を準備し、iPadを利用して参加者の方に回答していただきました。
　出題した行動経済学クイズの一例として「あなたはとある雑誌を定期購読しようと思い、公式のサイトで定期購読のプランを確認したところ、３つのプランがあった。どのプランを選びますか？　①ウェブ版のみの定期購読6000円、②印刷版のみの定期購読１万2000円、③印刷版とウェブ版のセット購読１万2000円」というような問題があります。この問題では、明らかに合理性のない印刷版の定期購読（②）が「おとりの選択肢」として設定されていることで、セット購読（③）の選択肢が、「お得で魅力的な選択肢」に見えるという効果（おとり効果）が隠されています。
　行動経済学クイズは、上記の例のように、内容的に堅苦しくなく親しみのある問題が多いことから、非常に多くの参加者にご参加いただき、かつ、沢山のご好評をいただきました。老若男女の参加者が真剣にクイズに取り組み、「自分は騙されにくくて安心した」、「まんまと引っかけられた」、「今後はクイズの結果を踏まえて商品を買うときに考えてみる」などと色々なご感想を頂戴しました。誰もが陥りがちな消費活動における行動原理を自覚する良い機会を提供できたのではないかと思います。

３　大人気マスコットひまるんの登場

　　また、ひまるんにも、オアシス21に登場してもらいました。ひまるんが登場すると、すぐさま、子どもを中心とした道行く方々が写真撮影を希望したり、握手を求めたりと大変な人気ぶりでした。

４　おわりに

　　今年度も本行事は大成功でした。次年度以降は、当ブースの人員を増やし、より多くの参加者に当会ブースの企画を楽しんでいただきたいと思っています。今後も当委員会は市民の方々に向けた活動を通じて、消費者被害の予防、救済に努めてまいります。