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Webで激論!!「弁護士に挑戦!」

会報「SOPHIA」令和3年8月号より

法教育委員会 弁護士に挑戦!チーム長
藤 原 圭 祥

1 中高生が、弁護士にディベートで真剣勝負を挑む毎年恒例の「弁護士に挑戦!」が今年はZoomにて開催をされ、中高生と弁護士があらかじめ決められた立場から、白熱した議論を交わしました。

2 高校生の部

テーマ①:日本は、公立高等学校のクラス分けを成績順で行うべきである(高校生:反対、ディベーター:庄司俊哉会員)

 庄司会員から生徒視点、教員視点、国民視点からの立論がなされたのに対し、生徒側も各視点について反論、さらに、文部科学省の資料を引用しての主張がなされるなど、事前準備の成果もあり、生徒側勝利!(庄司会員0:生徒3)

テーマ②:日本は、フェイクニュースを発信・拡散することを禁止すべきである(高校生:反対、ディベーター:竹内裕美会員)

 生徒から、規制対象が不明確、現行法で対応できる、国民一人一人がメディアリテラシーを身につける事が重要、国や自治体が正しい情報をしっかり伝えればよいなどという意見に対し、竹内会員から、規制対象は法律で明確にできる、現行法は事後救済であり事前規制が必要、メディアリテラシーの定着より現実的被害の拡大を防ぐべき、フェイクニュースの方が正しい情報より6倍速く伝わるという研究結果があるなどと生徒の各意見に対する丁寧な反論がなされ、竹内会員の勝利!(竹内会員4:生徒0)

3 中学生の部

テーマ①:日本は、中学生が22時から6時までの間、スマートフォン等の機器の使用を禁止すべきである(中学生:反対、ディベーター:山下勇樹会員、矢崎信也会員)

ルーム1 生徒側からの緊急連絡に必要、睡眠や勉強に影響がないように自制すればよいとの主張に対し、山下会員からスマホは必須ではない、という主張がされ、さらに、事前に読み込んだ本を参考に、「科学的根拠?」をもってスマホが脳に与える影響を強調し、聴衆を説得することに成功。山下会員の勝利!(山下会員4:生徒1)
ルーム2 スマホについて勉強の為など使い道がある、正しい使い方は学べばいい、という生徒側に対して、夜間の制限であれば影響は少ないという矢崎会員。双方説得的な議論を展開し、生徒判定は1:1で割れましたが、サポーター票が生徒側に入り生徒側勝利!(矢崎会員1:生徒2)

テーマ②:日本は、自転車の運転を免許制にすべきである(中学生:賛成、ディベーター:野令子会員、成田真会員)

ルーム1 ルールを学ぶ機会として免許制が必要、事故防止にもつながるという生徒側の主張に対して、野会員から免許がなければ乗れないという不便さやコスト面の反論。判定は割れ、引き分け(野会員2:生徒2)。
ルーム2 ルールを学ぶため、また、破ったら免許剥奪というペナルティーとしての意味もあるとして免許制を主張する生徒側に対し、免許ではなく安全運転教室を充実してルールを学ぶことがより有効であるとの成田会員の反論。さらに、取り締まりの為のコストなど現実面も判定に考慮され、成田会員の勝利!(成田会員2:生徒1)

4 初のZoom開催で不安もありましたが、参加した生徒から積極的な発言がなされ、杞憂に終わりました。生徒からは、「弁護士さんの説明がとても説得力があって勉強になった」「弁護士さんは討論のレベルが高い」「オンラインより対面が楽しいだろうなと思った」「今度は対面で是非再挑戦したいです!」といった感想や意見をいただきました。