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韓国・光州地方弁護士会との共同セミナー「両国の相続法」

会報「SOPHIA」 令和5年11月号より

会 員 高 桒 美 奈

日時 11月3日 15:00~17:30

場所 光州地方弁護士会

講師 金 文基 弁護士(光州地方弁護士会)

   竹内 裕美 会員

 11月2日~4日、韓国の光州において、光州地方弁護士会と当会の親善交流が開催されました。

 2日、4日は、ほぼ移動日で、3日、午前に光州家庭裁判所の見学、午後に共同セミナーが開催されました。

 光州家庭裁判所には、受付(苦情を含め)センターが隣接されており、外国人や障害のある方等、裁判手続に助けが必要な方のための窓口が設置されていました。

 また、裁判所内におしゃれなカフェかと見紛う面会交流センターがあり、月1回合計12回利用できるのが基本で、延長希望者はさらに3か月程度延長できるという手厚さに感激しました。

 さらに、監護親が面会交流を拒んでいる場合も、裁判所は問題のある一方の親に対して他の学習センター(例えば、依存症の方のためのセンター)の利用を条件として面会交流の実施を命じることもされており、外部組織との連携も活用されているそうです。

 また、裁判所の職員の方々や、裁判官とも面談させて頂くこともできました。

 裁判官からは、10年程度前からすでに裁判のIT化がされたこと等を伺いました。

 職員の方からは、送達については、裁判所側で当事者の住所について、当事者の携帯電話、メールアドレス等に連絡して調査していること等をお聞きしました。

 共同セミナー「両国の相続法」では、竹内裕美会員が、日本における相続法の概略並びに2018年および2021年の相続法の改正について、大変明瞭に解説をされました。

 次に、金文基弁護士が、韓国における相続制度の概略と「ク・ハラ法」を解説されました。 韓国の人気アイドルKARAのメンバー、ク・ハラ氏が死亡し、9歳のときに別れてその後20年交流がなかった母が相続権を主張し、父に寄与分2割が認められた事件によって、被相続人を虐待等した相続人の相続権を喪失する制度を設けるべきだという国民感情が盛り上がり、民法改正案が検討されているそうです。また、既に公務員災害補償法には、養育責任者でその不履行があった者に対しては給付制限する法律が施行されているそうです。

 韓国の相続法と日本法は、寄与分という共通の概念が存在するので、比較的分かりやすく、韓国における親の扶養義務の不履行に対する社会的な非難の強さ、子の福祉を望む熱意を感じました。

 また、当会の裵貞嬉国際委員会副委員長は、日本と韓国の両制度に通じており、その通訳が大変分かりやすかったことも印象的でした。

 懇親面では、2日の夕食会は、光州地方弁護士会の国際交流委員会の姜成斗国際委員長の主催で、光州の名物である骨付き鴨と芹の鍋(オリタン)を大変美味しく頂きました。3日の共同セミナー後にも、ホテルに移動して夕食会(ビュッフェ形式)が開催され、光州地方弁護士会から張正煕会長をはじめ歴代会長の方々も参加され、二次会、三次会と続き、当会副会長として参加された阪野公夫会員が、大いに場を盛り上げつつ、何度目か分からなくなるほど乾杯が続く大変楽しい夜となりました。

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 今回、相続法という身近なテーマでしたので、一般会員として気軽に参加させて頂き、大変刺激になりました。光州弁護士会の方々、当会の国際委員会の会員の皆様にとても感謝しています。