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花井 増實新会長に聞く

中部経済新聞2014年04月掲載
花井 増實新会長に聞く

新会長としての基本的な抱負は何ですか。

 ―― 弁護士の使命は基本的人権の擁護と社会正義の実現です。これまで弁護士会の委員会活動が活発に行われ、法律の専門家集団として多くの貢献をし、実績を残してきたと思います。この活動をさらに活発化させたいです。

弁護士会の委員会活動とは、どのようなものですか。

 ―― 刑事事件における取調の全過程の可視化、犯罪被害者支援、消費者被害など、弁護士会として実態を調査したり、行政に対して意見を述べたりしています。弁護士会の委員会の数は70近くあり、幅広く人権擁護活動を行っています。昨年制定された秘密保護法に対しても、反対の意見声明を出しました。

我々市民との関係では、どのようなことをお考えですか。

 ―― 最近、弁護士の不祥事がマスコミで報道されるケースが増加しています。お客様からの預かり金の保管を初めとして、市民に信頼される弁護士・弁護士会を目指したいと思います。そのために、弁護士会が個々の弁護士に助言する制度もできました。これを上手く活用したいと考えます。

弁護士の不祥事が続くことは、やはり好ましいことではないですね。

 ―― 戦前、弁護士活動が国家権力によって統制され、その統制によって抑圧された時代を踏まえて、現在の弁護士には弁護士自治が認められています。不祥事が続いたのでは、この弁護士自治が危うくなり、結果的に、市民の皆さんのために権力と戦うことができなくなってしまいます。

昨年夏に法律相談センターが名古屋駅近くに移転したと聞きましたが。

 ―― はい。昨年7月に名古屋駅近くの大東海ビルに移転しました。相談時間の枠を広げ、夜間相談・休日相談の充実を図っています。

弁護士に相談する意味はどこにあるのでしょうか。

 ―― 弁護士は「社会生活上の医師」として、具体的な状況や個別のニーズに応じた法的サービスを提供することが可能です。軽い風邪のような状態でご相談いただければ、大きなトラブルになる前に解決できるのではないかと自負しています。

最後に読者に一言お願いします。

 ―― 弁護士会では、各委員会がその目的や目標を持って積極的に社会のために貢献し、法律の専門家として研修に努めながら、社会の信頼に応えていこうとしています。

これからも弁護士会をご支援いただきたくお願いします。