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スマイルデーなごや2016に出展して

会報「SOPHIA」 平成28年9月号より

貧困問題・多重債務対策本部 委員  生田 晃生

  1.  9月19日に子ども及び若者向けのイベントであるスマイルデーなごや2016に出展いたしました。当日は台風の影響もあってか生憎の天気ではあったものの、たくさんの市民の方にスマイルデーなごや2016の会場であるオアシス21「銀河の広場」を訪れていただくことができました。

  2.  スマイルデーなごや2016は、近年、全体としての自殺率は減少傾向にあるものの、若年層の自殺率には減少傾向が見られず、また、若年層の死因の第1位が自殺であることにも鑑み、若年層の自殺予防対策に焦点を当てたイベントです。

  3.  若年層には、普段抱えているストレスを上手に解消したり、悩みを相談することができない者も多く、また、若年層の場合、相談相手も家族や学校関係者等に限定されてしまいがちなため、自殺問題の対策を行っている各種相談機関に、適切に相談することができないと考えられています。
     そこで、少しでも多くの若者が、一人で悩まず気軽に各種相談機関に相談することができるようにするため、広く一般市民の方々に各種の自殺予防対策を行っている団体を周知し、これによって、若年層の自殺予防を図ろうとしています。

  4.  日本への就労の増加
     こうした経済状況を受けて、日本へ就労のため渡航する人が増加しています。これまでは、日本から募集をかけてもなかなか人が集まらない状況がありましたが、今ではすぐに応募で一杯になるようです。
     ご承知のとおり、日系人三世までは、就労分野に関わりなく査証が発行されます。そのため、日本で就労するブラジル人は、日系人かその家族がほとんどです。しかし、現在日系人の就労年齢の中心は、三世から四世に移りつつあります。四世は、他の外国人と同じ査証の扱いですので、このままですと、近い将来、日本で就労するブラジル人は、経済状況と関係なく減少していくことになります。

  5.  各ブースでは、訪れた市民の方々に各団体の特徴等を説明する等して市民の方への周知を図っていました。なお、当会のブースでは、いつものように法律相談が行われました。

  6.  出展した各ブースでは、スマイルデーなごや全体のイベントとしてスタンプラリーの問題を作成しており、各団体にちなんだ問題を出題しておりました。中には、引籠りとは何か月以上外出ができない状態をいうのか(正解は6か月とのことでした)等非常に難しい問題もあり、スタンプラリーの参加者の方々も頭を悩ませておりました。なお、当会は非常に易しい問題を出題したつもりでしたが、問題が分かりにくい、漢字が読めない等といったお言葉もあり、来年度以降の作問ではこの点も考慮しなければならないと感じました。

  7.  本年度からスマイルデーなごやでは、市民の方から募集した、自殺予防に関する漫画コンテストや、スマイルサポーターゲストとしてOS☆Uや名古屋CLEAR'S等のステージが行われ、市民の方に注目してもらう工夫もなされており、会場は非常に盛り上がっておりました。特にdelaのステージでは、CDの音が出なくなるというハプニングがおきましたが、CDの音が切れた後もアカペラで生歌を披露しており、非常に感激いたしました。

  8.  当会にもステージ上でのPRタイムが設けられており、当会で年2回開催している暮らしとこころの総合相談や、最近新たに発足した若者対策部会でのブラックバイト対策に関する活動を報告することができ、市民の方に当会の活動を少しでも知っていただく機会になったのではないかと思います。

  9.  市民の方への周知活動は継続的に行わなければ意味がありません。来年もスマイルデーなごやに参加し一人でも多くの方に当会の活動を知っていただきたいと思います。