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悪質サイト被害全国一斉110番実施される

会報「SOPHIA」 平成28年9月号より

消費者委員会 委員  鵜飼 雅成

  1.  実施状況
     8月25日午前10時~午後4時、サクラサイト被害弁護団(愛知)との共催で、悪質サイト被害全国一斉110番が開催されました。本110番は主にサクラサイト被害を対象とするもので、全国一斉の110番は今回で7回目となります。
     今回は全国28の地域で実施されました。

  2.  サクラサイト被害について
     サクラサイト被害とは、出会い系サイトや占いサイトなどメッセージ交換が有料のポイント制となっているサイトを舞台に、サイト業者に雇われた「サクラ」が、異性、芸能人、社長等になりすまし、消費者の様々な気持ちを利用し、メール交換等の有料サービスを利用させるという手口により、消費者が多額の金銭被害を負わされてしまうものを指しています。
     被害の内容には、異性や芸能人に会えない(出会い型)、相手の相談に乗るうちたくさんのメッセージを送信することになった(相談型)、副業収入を得られると思った(副業型)、連絡先交換の手数料としてサイトに金銭を支払ってしまった(連絡先交換型)、運気が上がると言われ合言葉を送った(占い型)などの様々な類型があります。いずれの類型も、サイト業者がサクラを利用して行う劇場型詐欺です。
     国民生活センターの報道発表によれば、サクラサイト被害は、平成19年ころから増加を始め、平成21年には、被害申告件数が2000件を超えるなど、多数の被害を生じさせています。
     また、海外決済代行業者を経由してクレジットカード決済が行われたり、最近では、サイト運営会社として海外の業者を表示している例や、サーバー型プリペイドカードによる匿名性の高い決済方法が利用される例も増加し、サイト運営会社の特定ができず、被害救済が困難となる場合も見られます。

  3.  相談内容
     当日は、19名の会員が相談を担当し、14件の相談が寄せられました。
     相談のうち、架空請求や迷惑メール他サイト利用前の相談は6件、実際にサイトを利用し金銭を支払ってしまった後の相談は8件でした。
     被害内容は、出会い型1件、相談型1件、連絡先交換型3件、金銭給付型4件、占い型2件、その他6件であり、複数の類型で被害に遭われている方もいました。被害額は、多いものでは3000万円を超えるなど、高額の被害を生じさせている例も見られます。

  4.  最後に
     サクラサイト被害は、ピーク時に比べ減少傾向にあるかのようにいわれることもあります。しかし、今回の110番の結果は、依然として相当数の被害が発生していることを示すものとなりました。
     今後も、被害の発生を未然に防ぐため、サクラサイト被害の存在や手口を積極的に広報すること、被害に遭われた方に対する被害救済の取組を行っていくことが必要であると感じました。