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広報行事「キャスター国谷裕子が今伝えたいこと ~女性が輝く社会を目指して~」

自分が望む働き方ができる社会こそ、 真に女性が活躍することができる社会
広報行事「キャスター国谷裕子が今伝えたいこと ~女性が輝く社会を目指して~」

会報「SOPHIA」 平成28年7月号より

広報委員会 委員 中山 葉子

キャスター国谷裕子が今伝えたいこと01

キャスター国谷裕子が今伝えたいこと02

  1.  7月2日、吹上ホールにて、男女共同参画の実現をテーマに当会の広報行事が開催されました。定員430名の会場が、開場とほぼ同時に満席になる程の、大大大盛況となりました。
  2.  第1部講演「国谷裕子が今伝えたいこと」
     国谷さんによれば、育児休業や短時間勤務などを整備しさえすれば、女性の活躍が促進されると誤解している企業も多いそうです。しかし、女性がどのように働きたいかは、ライフイベントだけでなく、個々人の考え方や家族のサポートの有無によって様々です。バリバリとした「サメ」のような仕事中心の働き方、育児や家事と両立しながらの「イルカ」のような自由な働き方、どのようなライフイベントが発生しても、どちらでいたいかは個々人で異なるはずであり、自分が望む働き方ができる社会、それこそが真に女性が活躍することができる社会であると、国谷さんは強く訴えられていました。
     その上で、国谷さんは、伝統的な固定観念を捨てて個々人の意思を尊重するよう意識改革を会社全体で行うことや、女性自身が「どのようなキャリアを形成したいか」ということを若いうちから意識し、それを発信できる環境づくりを行うことが大切であり、それこそが、単なる「女性の活躍」という枠組みを超え、介護、持病、障害などに悩むすべての人が活躍する会社や社会を作るために有益なアクションであるとして、話を締めくくられました。ご自身の経験の中で考えられたことを広く発信したいという国谷さんの強い思いが感じられ、聴衆一同が引き込まれるような、素晴らしい講演でした。
  3.  第2部 パネルディスカッション
     第2部では、国谷さんに加え、愛知県副知事の堀井奈津子さん、ブラザー工業株式会社の山内洋一さん、株式会社十六銀行の大井園由美子さんをお迎えして、当会男女共同参画推進本部の副本部長を務める長谷川ふき子会員司会の下、各企業における取組と現状、目標や課題などについてお話しいただきました。
     山内さんと大井園さんには、女性のみの支店や、早い段階での海外勤務、休職中や復帰後の詳細な面談など、それぞれの企業での先進的な取組やその効果について、お話を伺いました。また、愛知県でも育児ガイダンスやキャリアガイダンスに男性も参加していることなどが、堀井さんから紹介されました。
     国谷さんは、司会者と共に各企業や県の取組に鋭い質問をしながら、前半のお話も絡めて、若いうちから自分のキャリアを意識できる制度や中間管理職層への働きかけが大きな課題となるのではないかと、今後の取組のキーポイントについても言及されていました。
     壇上にいらっしゃる方々は、本当にきらきらと輝いており、女性の活躍する社会の重要性がとても伝わるパネルディスカッションでした。