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紛争解決センターだより
「紛争解決センター」は当会が誇る紛争解決機関です!
紛争解決センターだより
「紛争解決センター」は当会が誇る紛争解決機関です!
会報「SOPHIA」 平成28年5月号より
平成27年度担当副会長 清水 綾子
1 はじめに
「身近なトラブルお気軽に」をキャッチフレーズに、話し合いで紛争を解決する機関「紛争解決センター」(旧名称「あっせん・仲裁センター」は、平成9年4月に開設され、もうすぐ20周年を迎えます。
当センターの利用は、平成24年度をピークに以後は減少傾向にあり、この傾向は全国的な傾向でもありましたが、昨年度の当センター利用件数は前年度比で増加に転じました。
2 当センターの魅力
裁判外紛争解決手続は、裁判と並ぶ魅力的な紛争解決手段であり、裁判との違いはいろいろありますが、当事者が主体的に関わりながら紛争を解決する手続であることが大きな特徴です。他からの強制ではなく、自主的に解決を図ることが、解決に対する満足度を高めています。
また、以下の魅力的な特徴があります。
手続が簡易・柔軟・迅速であること
土地管轄の定めはなく、柔軟な申立てができます。定型的な申立書の書式は、HPよりダウンロードでき、事案によっては「相当な解決を求める」といった記載も可能です。
期日の開催についても、あっせん・仲裁人の判断のもと、時間・場所を柔軟に決定することができます。その結果、紛争解決に要する期間が短くなります。
専門性
紛争について、専門的な知識をもった第三者の関わりのもと紛争を解決することができます。当センターでは、あっせん仲裁人として当会所属の法曹経験10年以上の弁護士の他、専門家あっせん・仲裁人としてカウンセラー、不動産鑑定士、建築士、土地家屋調査士、フェミニストカウンセラー、国際商事、社会福祉士、IT関係の方がおられ、また専門委員として多岐にわたる診療科目の医師がおられます。当センターの医療ADRは全国的にも評価が高く、昨年度は岐阜県弁護士会の方が視察に来られました。
3 昨年度の実績
(1) 利用件数
平成27年度の紛争解決センターの利用件数は、本会、西三河支部を併せて229件で、全国1位の利用件数です。
(2) 事件類型
昨年度の事件類型としては医療事件40件、請負関係が21件、相隣関係が19件、交通事故が17件、不動産賃貸借関係が9件、離婚等夫婦関係調整が9件などとなっています。
(3) 審理回数・所要日数
解決までの審理回数は平均して4回であり、申立ての受理から解決までの所要日数は平均141日です。
(4) 一宮支部会館での期日開催
平成28年2月から、一宮支部会館でも期日を開催することとなりました。近隣地域の方々の手続利用がより便利になりました。
(5) ハーグ条約事案への対応
当センターは外務省からの受託機関として、ハーグ条約に基づく事案についての対応体制を整えています。手続は日本語または英語(センターの判断によりその他の言語)を使用し、外国在住により出席が困難な場合等、あっせん人が相当と認める場合は、インターネットテレビ会議システム(スカイプ)や電話による参加が可能です。
4 是非、ご利用を!
このような魅力に溢れ、全国的な評価も高い当センターを、是非ご利用下さい!