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「あくまで反対」 廃止を求める2800名の叫び!

会報「SOPHIA」 平成28年3月号より

憲法集会実行委員会 委員長
田中 清隆

「あくまで反対」 廃止を求める2800名の叫び!

立憲主義違反・民主主義違反の安保法制

 集団的自衛権の行使を容認する、新たな安保法制が、昨年9月に制定されてしまいました。我が国の憲法解釈として、政府自身が、個別的自衛権のみを認め、集団的自衛権の行使は憲法9条に違反するとの見解を堅持してきたにもかかわらず、これを正規の憲法改正手続を経ないで変更したことは、立憲主義違反、民主主義違反であることは明白です。手続面だけでなく、実体面でも、我が国の憲法の最も基本的な法理である恒久平和主義の表現として定着していた、「自衛権の行使は」「我が国に対する急迫不正な侵害」に対し「必要最小限」のものに限定され、「集団的自衛権の行使は許されない」というこれまでの解釈に違反していることは明らかです。

あくまで反対-廃止を求める集会に2800名

 当会では、今回もあくまで安保法制の廃止を求めて、昨年1月以来4回目の集会とパレードを実行しました。集会には2800名の方々が参加され、うち当会からの参加者は約200名でした。

高校生、ママの会、学者も、リレートーク

 集会では、リレートークが行われ、今回は特に、この夏に初めて選挙権を行使する女子高校生も、「ママの会」の若いお母さんも、教会の牧師さんも、参議院議員も、名大の憲法学者も、声を揃えて平和憲法の維持を訴えました。特に女子高校生は「広島に行ったとき、戦争被害者の方が、『今、私の下の土の中に、戦死した人の骨が埋まっている。私達は、戦争の被害の上で、平和が維持できている』と涙ながらに語られた」と述べ、今の平和憲法が多くの悲惨な戦争被害の中から生まれた、如何に貴重なものであるかを強調しました。ママの会の三児を持つという若いお母さんも「私の子達を絶対に戦争には行かせない」と力強く宣言しました。名古屋大学の本秀紀教授(憲法)も「法律家であれば、今回の安保法制が憲法違反であると考えるのは当然のことだ」と明言されました。その後、当会会員が「集会宣言」を読み上げ、大きな拍手で参加者の賛同を得ました。最後に当会の川上明彦会長の「長々と話す必要はない。とにかく反対」との力強い言葉で集会を終えました。

7組でパレード

 その後、7台の宣伝カーの1台ごとに7組に分かれて、栄の交差点まで「集団的自衛権反対!」「憲法違反異議あり!」と叫びながら、パレードを行いました。

みんなが力を合わせて、これからも・・・

 集会・パレードでは、会場の借用、ステージの組み立て、宣伝カーや垂れ幕の用意など本当に手間がかかります。こうした準備を、実行委員会のメンバーや事務局の方が、力を合わせて成功させていただき、本当にご苦労様でした。

 この運動は、絶対に諦めることはできません。皆さん、これからもまだまだ続けましょうね。