愛知県弁護士会トップページ> 愛知県弁護士会とは > ライブラリー > クイズ選手権 ~書いて笑って連打して、熱く楽しくお勉強~

クイズ選手権 ~書いて笑って連打して、熱く楽しくお勉強~

会報「SOPHIA」 平成27年8月号より

法教育委員会 委員
原田 奈津子

サマースクール2日目の8月5日。「皆さん、こーんーにーちーは!クイズ選手権にようこそ♪」司会の中根雄志会員、杉浦理絵会員によるハイテンションな第一声が響きわたります。参加者21名、3人×7チームで、クイズ選手権(中学生対象)の幕開けです。今年は◯×クイズを廃止し、生活笑百科を2問に増やしたのが大きな変更点です。

  1.  クイズ 書けるだけ書け!
     問題の答えを思いつく限りホワイトボードに書いてもらうクイズです。最初の問題は「死刑制度を存続させている国は」。各チーム筆頭に挙げたのは日本と米国、これにタイなどアジア諸国が続きます。一方、馴染みの深い独仏露、韓国等が不正解とされると驚きの声があがります。鳥居佑樹会員から、死刑制度の採否はえん罪の可能性と犯罪の抑止効果を考慮して各国が独自に判断しているとの解説がなされました。死刑制度について考えるいい機会になったことでしょう。チームの協力が必須となるこの企画のおかげで、一気に和気あいあいとした雰囲気になりました。
  2.  生活笑百科
     生活笑百科1問目は、細川俊輔会員と水野圭助会員扮する男子中学生アッチャンとシンゴ(心なしかキレが悪い?)から、シンゴの家の敷地内に隣家の竹の枝葉とタケノコが越境してきているが勝手に切っていいか、という相談です。当会が誇る優秀な弁護士が回答します。常識で考えたら両方切っちゃダメという林友信会員、両方切ってもいいという森川真樹会員、法律はバランスが大事、枝葉は切っちゃダメだけどタケノコは掘っていいという熊田登与子会員。自分の敷地内だけど他人の物だよね・・・悩んだ結果は林会員2組、森川会員1組、熊田会員4組でした。
     続く2問目は、自称・女子中学生の純子(與吾純平会員)と古本屋店員(私)からの相談です。純子は友人に漫画を貸しましたが、友人がその漫画を古本屋に売ってしまったようです。純子は古本屋から漫画を取り戻せるのでしょうか。自分が持ち主だと証明できたら取り戻せるという林会員、即時取得が成立していると森川会員、法律はバランス、即時取得が成立しても2年間は取り戻せるという熊田会員。純子と古本屋、双方の立場を考えて悩みます。結果は林会員3組、森川会員4組、熊田会員0組でした。正解は森川会員ですが、林会員を選んだチームから「古本屋に過失がある」との鋭い指摘がありました。
  3.  チーム対抗!!早押しクイズ
     得点の横取り制により逆転優勝を狙える、毎年大変な盛り上がりをみせる企画です。回答権を得るべくボタンを連打する姿は皆真剣そのもの。女性の再婚禁止期間を問う問題には「6ヶ月!」と瞬時に正解。民法の規定の趣旨、違憲との理由で将来変更される可能性について解説がなされると、皆納得の様子です。回答だけでなく、解説に耳を傾ける姿にも感心してしまいました。
  4.  今年も「楽しく法律を勉強できた」との感想が多く寄せられ、嬉しい限りです。一方、生活笑百科には「寸劇のクオリティを高く」という要望が。これでもがんばったんだよ。来年はもっとがんばるね。早押しクイズの盛り上がりは維持しつつ、より悩み考えてもらえるような工夫をすることも来年の課題です。法教育の入口となるべく、今後も子どもたちに楽しみながら学んでもらえる企画を一同協力して作っていきたいと思います。