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「女性の権利110番」が実施されました2023

会報「SOPHIA」令和5年7月号より

両性の平等に関する委員会 委員 野 田 葉 子

1 実施概要

 イーブルなごや(名古屋市男女平等参画推進センター)相談室にて、今年も女性の権利110番が開催されました。
 これは、毎年全国の弁護士会において6月23日から29日までの期間(男女共同参画週間)を中心に実施されている、女性の権利に関する無料法律相談です。当会では、6月27日の10時から15時までの間、面談相談12枠と電話相談の方法で実施しました。

女性の権利110番 挿入写真.jpg

(電話相談の様子)

2 当日の様子

 中日新聞、朝日新聞、広報なごやに掲載されたこと、CBCラジオで取り上げられたこと、当日にNHKの取材が入り、お昼のニュースで放送されたことから、電話相談は26件と大盛況でした。終了時刻ぎりぎりまで電話が鳴っており、昨年に比べ非常に活気のある現場となりました。また、12枠の面談相談も早々に予約で埋まりました。当日はキャンセルが1件ありましたが、その他はイーブルなごや相談室の相談員の方も同席しての丁寧なフォロー体制のもと、無事実施できました。

3 相談の内容

 面談、電話いずれも、多くが夫婦の問題に関するご相談でした。ご自身ではなく息子や娘の離婚の相談という方もいらっしゃいました。特に面談相談では、ほとんどが夫婦の問題に関するご相談でした。
 DVを伴う夫婦問題は、例年に比べると若干少ない印象ですが、中には命の危険を感じるという方もいらっしゃり、深刻なDV被害も変わらずあることを実感しました。
 夫婦関係以外のご相談では、遺産分割、ストーカー被害、職場のパワハラ、振り込め詐欺被害等、多岐に亘りました。
 今年は60代、70代の方からの電話相談が非常に多く、おそらくお昼のニュースでこの電話相談を知ったのではないかと推測します。広告媒体によって相談者の年齢層が如実に変化することを、非常に実感致しました。
 相談当日のニュースが、この女性の権利110番を広く知って頂く重要な手段であることは勿論ですが、テレビを見ず新聞も読まない若年層へ届く広報手段を検討する必要を感じました。
 イーブルなごや相談室での相談は、メンタルに不調をきたしている方の場合、その場でイーブルなごや相談室の相談員に電話を代わることもできます。今年はそのような相談があまりなく、電話を代わる場面はありませんでしたが、イーブルなごや相談室の相談員は大変心強い存在です。