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全国一斉「ジャパンライフ110番」を実施しました

会報「SOPHIA」 平成30年 1月号より

消費者委員会 委員  中根 祐介

1. 第2回となる「ジャパンライフ110番」

1月19日、「ジャパンライフ110番」を実施しました。当会消費者委員会実施のものとしては、昨年8月に続き、第2回となります。

ジャパンライフ株式会社(以下「JL社」)は、「レンタルオーナー制度」と称し、高額な磁気製品を契約者に購入させた上で預託を受け、レンタル料収入(契約額に対して年6~8%程度)が得られるとして消費者を勧誘していた業者です(詳細は、会報2017年11月号「ジャパンライフ被害対策中部弁護団結成について」もご参照下さい)。

JL社は、平成28年12月以降、消費者庁による4度にわたる行政処分を受けていましたが、ついに、平成29年12月26日、銀行取引停止処分を受け、事実上破綻しました。

昨年9月末に、当会西三河支部消費者委員会委員を中心に、ジャパンライフ被害対策中部弁護団を結成し(当職も弁護団員でもあります)、刑事告発や独自の110番なども行ってきましたが、上記の事実上破綻報道を受けて、中部弁護団に全国の被害者からの相談電話が殺到しました。かかる事態を受けて、先物取引被害全国研究会を中心とする弁護士有志から全国に相談窓口の設置や被害110番実施の呼びかけがなされ、当会においても、消費者委員会委員を中心に、当会の実施としては2回目となる110番が、全国各地16か所で行われる110番と同時期に、実施されたものです。

2. 相談件数と相談内容

第1回目の時は、報道各社の関心も十分でなく、広報も不十分なものにとどまっていたことから、相談件数もわずか1件という状態でしたが、今回は、相談件数50件と多数の相談が寄せられ、最も高額な被害額は2億5000万円に上り、その他にも1億円を超える被害を被った方がおられるなど、被害の深刻さが浮き彫りとなりました。全国各地で実施された110番でも、福井72件、東京66件、長野66件、京都51件、岡山44件など、合計で約600件にも上る相談が寄せられており、被害の大きさが想像されます。

3.今後の活動について

110番の結果を受けて、全国各地に被害対策弁護団が結成されつつあり、1月20日には、それら弁護団のとりまとめを担う組織として、全国ジャパンライフ被害弁護団連絡会が結成されました。

当会においても、既に結成されていた中部弁護団に、当会消費者委員会委員の有志が合流し、弁護団体制を増強して、被害対策にあたっていくこととなります。

JL社による被害は、もともと高齢者の被害者が多く、被害が顕在化しにくいという問題点がありましたが、事実上破綻したにもかかわらず、未だにJL社は、全国各地で顧客に対する説明会を実施するなどして、弁護団への相談や依頼を阻止しようとするなど、問題のある対応を継続しています。

弁護団としても、会社や役員に対する責任追及をはじめ、被害者に対する説明会の実施など、今後の対応を鋭意検討していきたいと考えています。

情報提供やお問い合わせなどがありましたら、中部弁護団までお寄せ下さい。