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法科大学院修了生向け企画 「ロールーム」をZoomで実施しました

会報「SOPHIA」 令和3年9月号より


法科大学院委員会 委員 山下 祐司

1 8月23日、24日、26日の3日間にわたり、司法試験受験生対象の連続講座「ロールーム」を実施しました。
 この「ロールーム」は、法科大学院修了生が、5月に司法試験を受験した後、9月の合格発表までの間、合否が分からない不安定な立場であることから、弁護士の活動内容に触れることによって、今後の学習や修習に向けて積極的に取り組むための動機や意欲を得てもらうための企画です。
2 この企画は平成22年から始まり、今年で12回目となります。例年は当会会館内で開催されていますが、昨年同様、今年もZoomを利用したオンライン開催となりました。
 遠方からの参加がしやすいというメリットは大きく、遠方からの申込も含めて、申込人数は17名となりました。一方で、完全オンラインである以上、受講生同士の交流を深めるには制約が大きかっただろうと思われます。
3 講師と講座内容は次のとおりです。
 8月23日 18:00~20:00
 川口直也会員「難民支援活動」
 8月24日 18:00~20:00
 二宮広治会員「刑事事件の苦労とやりがい」
 8月26日 18:00~20:00
 西口誠会員「スクールロイヤーと子どもの事件における視点」
 なお、8月26日の講座の後には、当委員会委員長も含めた当委員会の委員が5名ほど加わり、そのまま受講生と弁護士との懇親を深めるためのオンライン懇親会を行いました。
4 講座の詳細は次のとおりです。懇親会に参加した受講生に感想を聞いたところ、いずれの講座内容も好評でした。
〔難民支援活動〕
 NPO法人名古屋難民支援室の副代表理事であり、名古屋難民弁護団で活動されている川口会員より、直近の事例や実体験を元に、豊富な資料とともに講義していただきました。
〔刑事事件の苦労とやりがい〕
 刑事弁護委員会委員である二宮会員より、刑事事件の実体験などを講義していただきました。委員会外からも2名の弁護士が傍聴するなど、若手弁護士からも注目された講義となりました。
〔スクールロイヤーと子どもの事件における視点〕
 愛知県のスクールロイヤーを担当されている西口会員から、実際の事案をモデルに、受講者とともに考えていく双方向形式で行われました。
〔懇親会〕
 Zoom内で3グループに分かれて、それぞれ弁護士と受講生の交流を図りました。受講生もそれぞれのグループで、西口会員と講義に関して質疑応答を行ったり、修習について弁護士に質問したり、弁護士の生活や職務について質問をしたりしていました。
 いずれのグループも大変盛り上がっており、1時間強という短い時間でしたが、弁護士との交流はある程度叶ったように感じます。
5 いずれの講座も、法科大学院修了生のみならず、弁護士からしても興味深く、学ぶことの多い内容でした。来年は、リアル開催を目指しつつ、オンラインのメリットも生かした形にしていきたいと考えます。
 最後に、お忙しい中、講師の依頼を快く引き受けていただいた講師のお三方には、この場で改めて感謝の言を申し上げます。ありがとうございました。