『SNS・アプリ経由の投資詐欺、副業詐欺、消費者被害110番』
の実施について

 マッチングアプリや語学学習アプリ、LINE・Instagram・Facebook・Twitter等のSNSを端緒として、被害者に近づき、海外投資・暗号資産(仮想通貨)・金等の投資名目で金銭を騙し取る被害や、副業・不労所得を謳う詐欺、マルチ・マルチまがい・ねずみ講等の被害が依然として流行しており、深刻な被害が多発しています。

 このような被害に関しては、SNS事業者やアプリ事業者の本人確認が不十分であったり、これらの事業者が相手方の特定につながる情報を開示しない運用をしている場合には、相手方の特定が困難である、暗号資産(仮想通貨)を詐取等されている場合には、資金の流出先を特定することが困難であるなど、解決困難事例が増えているのが実情です。

 何百万円、何千万円という被害を前に、泣き寝入りを強いられている多数の被害者からは、
「SNS事業者やアプリ事業者の情報開示等の姿勢に問題がある。」
「SNSやアプリが、犯罪者の隠れ蓑になっている。」
「SNS事業者やアプリ事業者は、被害者を守らずに、加害者を守っている。」
といった声も上がっているところです。

 被害者の声を受けて、埼玉弁護士会を皮切りに、愛知県弁護士会、福井弁護士会、京都弁護士会、兵庫県弁護士会、第二東京弁護士会が、SNS事業者の本人確認義務等に関する意見書・会長声明を発出したり、内閣府消費者委員会・デジタル化に伴う消費者問題ワーキング・グループが、令和4年8月26日付けで報告書を取りまとめていますが、SNS事業者等の運用は変わっていません。

 被害者は、詐欺や消費者被害の加害者のみならず、SNS事業者等の運用にも苦しめられている状況が続いています。

 このような状況が、これ以上放置されることは、現実に被害に遭われた方にとって好ましくないことはもちろん、日常生活でSNS等を用いており、いつか法的トラブルに巻き込まれる可能性のある、全てのユーザーにとって、望ましいことではありません。

 そこで、SNS・アプリをツールとする詐欺・消費者被害や、これらの事業者による本人確認や情報開示(匿名性の問題)について広く啓発・問題提起をすること、今後の被害発生を防止すべく消費者庁等に被害実態を明らかにしていくこと、SNS事業者やアプリ事業者に被害実態を示し、本人確認や情報開示等に係る速やかな内部体制整備・運用変更を促すことなどを目的として、今回、サクラサイト被害全国連絡協議会の呼び掛けにより、全国一斉で、無料電話相談(110番)を実施することとなりました。

 愛知県弁護士会では、令和4年10月12日(水)に、サクラサイト被害弁護団(愛知)・名古屋投資被害弁護士研究会との共催で、『SNS・アプリ経由の投資詐欺、副業詐欺、消費者被害110番』を下記の要領で実施することとしましたのでご案内します。

  • 対  象  SNS、アプリ(マッチングアプリ、外国語学習アプリ)等をきっかけとする海外投資、暗号資産(仮想通貨)投資、ロマンス詐欺、副業詐欺、マルチ・ねずみ講等の消費者被害
  • 相談日時  令和4年10月12日(水) 午前10時~午後4時
  • 相談方法  電話相談(3回線、電話番号:052-223-2355)