憲法問題委員会では、市民の皆さんに、憲法問題について知り、広く議論することのできる機会を提供するとともに、私たち弁護士が憲法問題にどのように取り組むべきであるかを学ぶために、毎年、著名なゲストをお迎えし、憲法問題についての講演会を開催しています。
講演・鼎談「「表現の自由」について考える」
今年2月1日には、愛知県弁護士会館5階ホールにて、講演・鼎談「「表現の自由」について考える」を開催しました。
第1講 公立美術館における表現の自由について
愛敬浩二氏(名古屋大学法科大学院法学研究科教授)
第2講 「芸術作品と表現の自由」について
アライ=ヒロユキ氏(「表現の不自由展・その後」実行委員)
第3講 鼎談
愛敬浩二氏、アライ=ヒロユキ氏、中谷雄二氏(愛知県弁護士会。「表現の不自由展・その後」仮処分申立事件弁護団長)
昨年、あいちトリエンナーレの一企画である「表現の不自由展・その後」の開催中止と再開などをめぐり、表現の自由についての多くの議論が起こりました。
そこで、当委員会は、「表現の不自由展・その後」を振り返りながら、今一度、表現の自由とは何か、何が問題となり、私たちにとっての課題は何か、など広く市民の皆様とともに考えたいと思い、講演会を企画しました。
当日は、芸術的表現の自由、表現行為に対する公金支出などについて改めて考えていただき、多数の来場者にご好評を博しました。
今後の活動
新型インフルエンザ等対策特措法に基づく「緊急事態宣言」の発令に際し、自民党内で改めて、自民党が示した改憲4項目の一つである緊急事態条項の創設を訴える声も上がりました。
自民党の憲法改正案については、すでに日弁連や一部の単位弁護士会から意見書が提出されるなどしているところです。
憲法改正論議に限らず、当委員会としましてはこれからも、時節に即したテーマについて、適時に意見を発信しつつ、市民の皆様とともに考え、広く議論することの機会を提供していきたいと考えています。