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 7月23日から開催された東京オリンピックが8月8日に閉会し、引き続いて、8月24日からはパラリンピックが始まりました。また、この間には、夏の甲子園も開催されました。それぞれの競技における選手の活躍には、コロナ禍での閉塞感を一時的に開放させるような爽快感を与えてもらえました。しかし、その裏では、新型コロナウィルスの新規感染者が急増し、医療体制の逼迫が懸念される状況が続いています。若年者の感染者が増加し、夏休みが終わり新学期が始まることによる感染拡大が心配されるところです。

 さらに、今年の夏の甲子園では、雨天中止が7日間もあるという記録的な悪天候となりました。お盆の時期にこのような雨天が続くことはこれまでにはなかった現象で、異常気象と言えます。またこの異常気象の1つとして、線状降水帯と言われる局地的に現れる急激な集中豪雨による土石流や河川の氾濫等の発生による災害が、ここ数年各地で発生しています。今年も熱海での土砂災害により30名弱の方がお亡くなりになり、また行方不明となっています。

 ニュース報道によれば、このような異常気象は日本に限らず、世界的にも現れているとのことで、例えばドイツでの洪水や、最近でもアメリカ南部での巨大なハリケーン、さらにはイタリアやカリフォルニアでの山火事等、各地で深刻な災害を引き起こしています。また、グリーンランドで初めての降雨の観測というニュースもありました。

 こうした異常気象が、地球温暖化による海面温度の上昇にあることは間違なく、温暖化による地球の危険がじわじわと迫ってきているという恐怖を感じます。その対策として温室効果ガスの排出削減が言われていますが、これを真剣に取り組まないと、本当に手遅れになります。1人1人ができることは僅かかもしれませんが、無駄な電力消費を抑えるなどすれば、少しは貢献できるのではないでしょうか。他人事ではなく、自分事として考える必要があると思います。

 日弁連でも、本年6月に「原子力に依存しない2050年脱炭素の実現に向けての意見書」を内閣総理大臣等宛に発出し、地球温暖化に向けた警鐘を鳴らしています。

 ところで、当会において8月2日、3日、6日に開校したサマースクールには、Web開催であったにもかかわらず、延べ150名くらいの生徒さんが参加されました。残念ながらリアル開催はできませんでしたが、こうした企画を実行できたことで、当会の活動の幅を広げられたものと思います。

 9月25日(土)午後1時30分~5時まで、「人口減少社会における地域再生の社会保障~地域で安心して暮らしたい・現場の声をふまえて~」という人権擁護大会プレシンポを、ZOOMウェビナーで開催します。「限界集落」といわれて久しいところですが、人口減少はコロナ禍の影響でさらに早まっているとも言われています。時宜にかなっており、こうした時期であるからこそ皆さんと一緒に考えたいテーマです。是非ご参加下さい。

2021年9月1日               愛知県弁護士会会長  井口 浩治

副会長

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