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 開催の可否や運営スタッフの辞任解任など様々な問題を抱えながらも、7月23日から東京オリンピックが始まりました。日本選手の連日の活躍に、感動する毎日です。しかし、その裏では、新型コロナウィルスの新規感染者が急増し、医療体制の逼迫が懸念される状況になっています。  

 当会では、幸いにして、7月からワクチンの職域接種を実施することができ、相当数の会員、家族、事務職員の接種が進んでいます。

 1日も早くワクチン接種が進み、感染リスクが少なくなることが、社会全体での当面の課題かと思います。

 ところで、7月には、当会会員2名が逮捕されるという事態が発生しました。逮捕容疑が事実であるとすれば、弁護士への信頼を著しく失墜させる行為であり、決して許されるものではありません。また、懲戒処分の事前公表も1件行いました。このような会員の不祥事に対し、当会を代表として心よりお詫び申し上げます。高い専門性と職業倫理を身に付けるべき弁護士が、その信頼を裏切る行為を行うことなどあってはならないことです。

 今後の再発防止策としては、倫理研修の一層の強化、預り金口座の管理の徹底等を行います。また、当会に設置している市民窓口においても、皆様から寄せられる苦情等にいち早く対応し、不祥事の芽を早期に摘み取るように努める所存です。

 7月23日(金)にウインクあいちにおいて、民事介入暴力対策全国協議会を、ウェビナー併用で開催しました。テーマは「地域からの暴排」としました。みかじめ料問題、高齢者を狙った特殊詐欺の防止についての研究発表、さらには地域住民が団結して、当該地域に反社会勢力の拠点となる建物の建築を阻止した事例に関し、当事者となった地域住民、所轄警察署長、弁護士が登壇してのパネルディスカッションを行いました。訴訟という手段を執らずに11年という長きにわたる住民運動により、建築の断念に止まらず、土地の売却までさせるという成功を収めた事例でした。いずれも、全国どこにでも当てはまる問題であり、貴重な情報発信となりました。

 8月2日、3日、6日には、小学生から高校生までを対象とした、サマースクールを開講します。本来であれば、弁護士会館にお越しいただき、裁判官、検察官、弁護士と直接接してもらったり、模擬裁判を体験してもらうところですが、残念ながら今年も、コロナウィルス感染防止の観点からWebで行うことになりました。しかし、昨年の経験も踏まえ、より一層充実したプログラムで実施する予定ですので、ご期待いただければと思います。

 また8月21日(土)午後1時30分~4時30分まで「障がい者の消費者被害の予防と救済を考える」という人権擁護大会プレシンポを、当会会館とウェビナー併用で開催します。是非ご参加下さい。

2021年8月1日               愛知県弁護士会会長  井口 浩治

副会長

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