『全国一斉投資被害110番』の実施について

 近時、商品先物取引被害の相談件数は減少傾向にあると言われていますが、現在も、オンラインセミナーに応募したことや、インターネットで少額のFX取引をしたことなどを端緒として商品先物取引への不招請勧誘が行われる事案は存在しています。

 また、商品先物取引被害以外にも、証券分野での過当取引、くりっく株365取引・くりっく365取引、外貨建保険等の金融商品に関する投資被害や、取引所外での店頭FX取引被害、投資用マンション、VISION等の預託商法、CO2排出権取引やファンド・出資名目等の詐欺的な投資被害、副業で収入が得られると謳い、SNSや喫茶店で勧誘される(後出し)マルチや情報商材等の相談も依然として後を絶ちません。
 特に最近は、マッチングアプリ等で出会った者から投資名目でお金をだまし取られる詐欺、FXや暗号資産投資を仮装した精巧な偽サイト等を設置し、正規の取引所であるかのように見せる詐欺、LINEグループに入れられて投資を促されるSNS投資詐欺等に関するご相談が多く寄せられています。

 また、証券分野では、仕組債について、金融庁が金融機関の販売体制を問題視する姿勢を強めているものの、この間、複雑な仕組債の勧誘をはじめとして、銀行・証券連携体制の下で、多数の顧客に対し、適合性原則というルールに照らし、問題のある金融商品の勧誘が長期的・継続的に行われてきた実態があります。

 消費者問題に取り組む弁護士としては、これら投資被害の救済と共に、啓発・予防の運動を推し進めていく必要があると考えています。

 そこで、これら投資取引被害や投資詐欺被害などの実態を調査し、救済を図るとともに、立法への働きかけ等につなげていくための資料とする目的で、今年度も、先物取引被害全国研究会の呼びかけにより、全国一斉投資被害110番が実施されることになりました。

 これを受け、愛知においても、愛知県弁護士会及び名古屋投資被害弁護士研究会との共催にて、下記のとおり110番を実施することになりました。

【全国一斉投資被害110番の実施要項】

  • 対  象

 商品先物取引,証券取引,CFD取引,外貨建保険,ソーシャルレンディング,外国為替証拠金(FX)取引,(投資用)マンション被害,預託商法,CO2排出権取引,ファンド・出資詐欺,暗号資産(仮想通貨)・ICO被害,(後出し)マルチ,情報商材,ロマンス詐欺,SNS投資詐欺等に関する被害相談 

  • 相談日時

令和6年2月22日(木)午前10時~午後4時

  • 相談方法

電話相談 (3回線 ℡052-223-2355)