憲法問題委員会は、日本国憲法の基本原理である国民主権、平和主義、基本的人権の尊重、地方自治等の理念の実現のため、憲法に関する問題全般についての調査研究、市民の皆様に対する広報活動などを行っています。
昨年度の取り組み
憲法問題委員会では、市民の皆様に、憲法問題について知り、広く議論することのできる機会を提供するとともに、私たち弁護士が憲法問題にどのように取り組むべきであるかを学ぶために、毎年、著名なゲストをお迎えし、憲法問題についての講演会を開催しています。
昨年度は3回、世間で議論を引き起こしている憲法問題について市民の皆様とともに考える講座を開催し、会場だけでなくオンラインでも多くの方々にご参加いただきました。
2024年7月20日(土)第1回講座「AI兵器と戦争の変容」
講師は、ロボットや人工知能が人間や社会にどのような影響を与えるかという問題に関心を寄せる、哲学者、人文情報学者です。AI兵器が戦争のあり方を大きく変えてしまっている現状についての講演と対談を通じて、戦争の悲劇を繰り返さないために何ができるかを市民の皆さんと考える貴重な機会となりました。
2024年9月21日(土)第2回講座「戦争をしない、させないために」
講師は、イラク戦争当時に、防衛省防衛研究所所長として自衛隊をイラクに派遣する事業の中心にいた方です。軍事力強化による抑止力論は思考停止であると断じ、相手の利益を害しないことを保証することにより相手の戦争への動機を減退させるという「安心供与」の方が、紛争を戦争にまで発展させないために有益だとのことでした。
2025年1月11日(土)第3回講座「ガザ攻撃から考える平和的生存権」
講師は、ジェンダーに基づく暴力と法、アフガニスタンのジェンダーに基づく暴力などを研究している学者で、イスラエルによる占領封鎖下のガザに支援活動のために訪れたこともあります。ガザで多くの人々の命が奪われてきたことを踏まえ、イスラエルの自衛権行使の容認はジェノサイドへの加担ではないかという疑問も呈しておりました。講演には約50名の方々にご参加いただき、後日は新聞でも報道されました。
今年度の取り組み
今年度も昨年度に引き続き、市民の皆様とともに考える連続憲法講座を開催いたします。