◆「紛争解決センター」って?

 愛知県弁護士会の「紛争解決センター」をご存じでしょうか?

 紛争解決センターは、当会の設置する裁判外紛争解決(ADR)機関です。

 ADRとは、争いごとが起きた場合に、裁判所以外の第三者が当事者の間に入って話し合いがスムーズに行くように仲介をし、最終的に合意(和解)によって問題の解決を目指すものです。

 愛知県弁護士会紛争解決センターでは、普段から紛争と向き合っている弁護士があっせん人として間に入り、法律家としての識見に裏打ちされた迅速で公平な解決を支援していきます。

 センターの運営を支える紛争解決センター運営委員会において、利用者の皆様にとってより良いADR機関となるように、体制や規則の整備、広報活動、研修の実施などを行っています。

                   

◆「家事ADR」って?

 離婚、養育費、親子交流、相続、祭祀承継(お墓の問題等)などのさまざまな家事問題を当事者間の話合いにより解決するための裁判外紛争解決手続を、家事ADRと呼びます。

 2024年5月に「父母の離婚後の子の養育に関する民法等の一部を改正する法律」が成立し、この法律によって、父母が子の養育について協議する場面が広がることになりました。このため、この法律の審議過程において、衆議院及び参議院の各法務委員会で、ADRの利便性の向上を図ることについての附帯決議もされています。
 当センターにおいても、これらの動向を踏まえて家事ADRに対する取組の強化を図ってきています。

                   

◆「紛争解決センター」で取り扱う事件・特徴 

 当センターでは、家事問題のほか、金銭トラブル、建築紛争、医事紛争、離婚、相続など様々な問題を取り扱ってきています。2015年からは、国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)に対応するあっせん手続も取り扱うようになりました。

 当センターの手続には以下のような特徴があります。

◎簡易・・・申立をするには当センターに申立書を提出していただくことになりますが、申立書式は当会ホームページ上から入手可能です(書式はこちら)。

◎迅速・・・申立をしたら期日に弁護士会にお越しいただく必要がありますが、概ね4~5回で事件終了に至ります。

◎柔軟・・・手続は原則として平日に弁護士会館(名古屋、岡崎、一宮)で開催しますが、あっせん人が必要と認めた場合には、弁護士会館以外の場所(現地等)で期日を開催することが可能であるほか、ウェブ会議システム(Zoom)を利用した期日開催も可能となることがあります。

◆「紛争解決センター」の実績

 当センターは、1997年4月に「あっせん・仲裁センター」として設立され、これまでのご利用件数は、5,000件を超えます。これは、東京・大阪を含む全国の弁護士会ADRの中で圧倒的に多い利用実績です。

 また、当センターは2008年6月に「裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律」(いわゆるADR法)に基づく法務大臣の認証を受けています。これにより、一定の場合に、当センターのあっせん手続の利用により消滅時効更新の効力が生じたり、法律上求められる調停の代わりとすることができるようになっています。さらに、2024年4月1日施行の改正ADR法によって、一定の紛争類型については、「特定和解」と呼ばれる和解を成立させることで、裁判所に対して執行決定(特定和解に基づく民事執行を許す旨の決定)を求める申立てをして、和解に基づく強制執行をすることができるようになりました。
 認証ADR機関は現在約170ありますが、その中でも当センターの利用件数が非常に多くを占めており、認証ADR機関のこれまでの総利用件数の2割近くが当センターのご利用になります(認証ADR機関の詳細については、法務省「かいけつサポート」のページをご覧下さい)。

◆紛争解決センターをご利用ください!

 当センターでは、これまで30年近く積み重ねてきた実績をもとに、より利用者に信頼されるADR機関となるよう、制度を充実させたり、新たな分野への拡大を図るなど、様々な取組を行っています。「当事者だけの話し合いでは上手くまとまらない・・・」「だけど、裁判までやるのは・・・」そんなお悩みを持たれている方、当センターのご利用を考えてみませんか?
 愛知県弁護士会のホームページでは、申立方法やQ&Aも公開しています。当センターに関心を持たれた方は、ぜひ、紛争解決センターのページもご覧ください。