法律上のトラブルが生じていて、当事者間では話がまとまらない。しかし、裁判までするのは大げさであるし、費用や時間が掛かりすぎる。そんなときに最適なのが「ADR」と呼ばれる手続の利用です。
 ADRとは、Alternative Dispute Resolutionの略で、直訳すると「代替的な紛争解決」、通常は「裁判外紛争解決手続」と訳されていて、あっせん、調停、仲裁など、裁判に代わる紛争解決手続の総称です。
 弁護士会においても、このADRの普及、利用の活性化に向けた努力を続けてきています。
 愛知県弁護士会が運営に関与するADR機関としては下記の4種のものがあり、紛争の種別に応じてご活用いただくことができます。法的なトラブルを抱えた際には利用をご検討ください。

    愛知県弁護士会 紛争解決センター
 ちょっとした法律上のトラブルがあり、裁判をするまでもないが当事者間では話がまとまらない、そんなときに最適な制度です。
 ベテラン弁護士の中から選ばれたあっせん・仲裁人が双方からよく事情を聞き、話し合いによる解決を目指します。当事者双方があっせん・仲裁人の判断に解決を委ねることを了承すれば、あっせん・仲裁人が解決案を提示します。
 原則として事件の金額・種類は問いません。申立費用は10,800円です。
 問い合わせ先 愛知県弁護士会紛争解決センター TEL 052-203-1777

 詳しくは、紛争解決センターのページをご覧下さい。
 

    愛知住宅紛争審査会
 住宅建築やリフォームを巡るトラブルに関する紛争処理手続について、愛知県弁護士会では、「住宅の品質確保の推進等に関する法律」に基づき、国土交通大臣の指定を受け、裁判外紛争処理機関として「愛知住宅紛争審査会」を設置しています。
 この審査会では、弁護士と建築士が紛争処理委員となり、話し合い(あっせん、調停または仲裁)により紛争の解決を目指します。
 

◆ 紛争処理の申請には、申請手数料1万円がかかります。

◆ 愛知住宅紛争審査会の紛争処理手続が利用できるのは、次のいずれかの紛争に限られます。

(1) 評価住宅(建設住宅性能評価書が交付された住宅)の売買契約や請負契約に関する紛争

(2) 保険付き住宅(住宅瑕疵担保責任保険が付された住宅)の売買契約や請負契約に関する紛争

※次のような事例については、お取扱しておりません。

 ・評価住宅・保険付き住宅でない住宅に関する紛争

 ・住宅の取得者と近隣住民との間の紛争

 ・住宅の賃貸人と賃借人との間の紛争

◆ お問い合わせは、(愛知県弁護士会ではなく)下記の住宅紛争処理支援センター「住まいるダイヤル」にお電話ください。下記バナーをクリックしたリンク先に、制度の詳しいご説明もあります。

住まいるダイヤル(住宅紛争処理支援センターの相談窓口)

  

    公益財団法人日弁連交通事故相談センター(愛知県支部)
 交通事故の損害賠償の交渉で相手方と話し合いがつかない時に、日弁連交通事故相談センターの担当弁護士が間に入り、公平・中立な立場で示談が成立するようお手伝いします。
 まず面接相談(無料)を受けていただき、示談あっ旋に適する事案と弁護士が判断した場合に示談あっ旋の申し込み手続きをしていただきます。
 
 詳しくは、日弁連交通事故相談センターのホームページ(外部リンク)をご覧ください。

 
    日本知的財産仲裁センター(名古屋支部三の丸分室)
 日本知的財産仲裁センターは、日本弁護士連合会と日本弁理士会が1998年3月に工業所有権の分野での紛争処理を目的として「工業所有権仲裁センター」という名称で設立し、同年4月1日より運営を開始したADR機関です。
 2001年4月には名称を「日本知的財産仲裁センター」に改め、業務範囲を工業所有権(産業財産権)から知的財産権に拡大しました。
 知的財産に関する紛争について、調停、仲裁、センター判定等の業務を行っており、弁護士と弁理士が調停人、仲裁人、判定人となって紛争の解決を図ります。

 詳細は日本知的財産仲裁センターのホームページ(外部リンク)をご覧下さい。