会報「SOPHIA」 平成27年6月号より


福祉施設の見学会が実施されました



高齢者・障害者総合支援センター運営委員会 委員
熊 田 憲一郎


2月28日、当委員会の委員30名が参加して、蒲郡市にある「キッズサポートセンター 千兵衛(せんべえ)」(NPO法人楽笑運営)及び「障害者グループホーム 三谷の調べ」(NPO法人東海セーフティーネットワーク運営)の2施設の施設見学会が行われました。



 「キッズサポートセンター 千兵衛」

「千兵衛」は、特別支援学校に通う子ども達に部活や習い事の代わりになるような放課後活動の場を提供することを目的として設立された施設で、障がいのある小学1年生から高校3年生までの子どもを対象に、平日の学校が終わった後及び土曜日に、絵を描く等の創作活動や料理教室等が行われています。「千兵衛」の建物は、元は地域に多くあった繊維工場の建物を改装したものであり、作業のために光を多く取り込めるよう設計されたノコギリ状の屋根から施設内にたくさんの光が差し込んでいたことが印象的でした。また、地域の伝統産業である干物作りを子ども達と地域住民とで共同で行ったり、地域住民にも施設を利用してもらったりするなどして、地域住民との交流を図っているとのことでした。


 「障害者グループホーム 三谷の調べ」

「三谷の調べ」は精神障がい・知的障がいを持つ人が、共同生活を送り、最終的には自立して生活できるようになる(施設からの「巣立ち」)ことを目指す施設で、元は民間企業の寮であった建物を改装したものです。施設見学時は18名の定員に対し、17名が入居しているという状況でした。代表の方からは、施設からの「巣立ち」に向けて、日用品の買い物等の日常生活について入居者のサポートを行っているとの話がありましたが、他方で料理についても本当は入居者に作ってもらいたいが火を使うこと等に危険が伴うため現状は施設の方で作っていること等の話もあり、入居者の自立に向けた活動の支援と入居者自身や施設の安全のための措置とのバランスをどう考えるかが難しいものであることを私自身改めて実感いたしました。


 施設見学に参加する意義

日々の弁護士業務や委員会活動等を通じて、高齢者・障がい者に関する様々な施設の名前を耳にすることも多く、それぞれの施設がどういう施設であるかということについても情報としては入ってくることも多いかと思いますが、やはり「百聞は一見に如かず」との言葉にもあるとおり、実際に施設を見て、入居者やそこで働く方々の話を聞くことで得られるものは多い、ということを改めて実感いたしました。


 懇親合宿

施設見学に先立ち、2月27日に蒲郡市の「ホテル竹島」にて当委員会の懇親合宿が開催されました。宴会(2時間)及び二次会のカラオケ(3時間!!)を通じて、各委員の熱い気持ちが、時には言葉で、時には歌を通じて述べられ、各委員の当委員会に対する思いを改めて実感するとともに、今後の委員会活動に向けて各委員の結束が強まった有意義な合宿となりました。