会報「SOPHIA」 平成26年12月号より

支部だより

法の日記念行事



東三河支部広報委員会 委員
門 林 俊 夫


1 はじめに

11月1日、豊橋商工会議所にて、法の日記念行事が開催されました。東三河支部では、毎年、法の日(10月1日)の時期に合わせて、市民の皆様に弁護士の活動を知っていただくことを目的に、法の日記念行事を催しています。毎年テーマを設定して、そのテーマに沿った講演等を行っており、今年は「今こそ考えよう!『世界のなかの日本と私』」をテーマとしました。



2 弁護士ニュース解説

去年も好評だった弁護士によるニュース解説を今年も実施しました。できるだけキャッチーなトピックをということで、一つ目は「まんだらけ」万引き事件を題材に、顔写真の公表を法的な視点で考察してみました。小林修会員による解説で、捜査への支障、肖像権・プライバシーなどあらゆる角度からこの問題を捉えることにより、この事件の問題点を浮き彫りにするとともに、逮捕後の顔写真の公表の可否にも触れるなど示唆に富む解説でした。二つ目は、7月17日の最高裁判決を題材に、法律上の親子関係とDNA鑑定について、伊藤隆穂会員が解説をしました。価値判断の分かれる難しい問題ですが、嫡出推定など法制度の分かりやすい解説から説き起こし、この事件の問題の所在が明確になったと思います。



3 講演「揺れ動く内外情勢とこれからの政局」

多数のメディアにてご活躍されている時事通信社解説委員の田崎史郎氏をお招きして、上記テーマにてご講演をいただきました。開催日直前に閣僚2名が辞任するというニュースが報じられたこともあり、図らずもタイムリーなテーマとなりました。


講演内容は中国や韓国との関係から消費税増税に至るまで幅広い分野で、背景事情や田崎氏自身の交友関係等から政治情勢を分析されており、政治の裏側を垣間見るようで非常に興味深い内容でした。また、多くのメディアで活躍されている田崎氏ならではの番組出演者の裏話もあり、個人的にはその辺りのお話を詳しくお聞きしたかったところです。



4 最後に

今年のテーマは「今こそ考えよう!『世界のなかの日本と私』」と、少し大風呂敷を広げた感じはありますが、予想以上に盛況で、市民の皆様に弁護士の考え方などを多少なりとも知ってもらえたのではないかと思います。弁護士ニュース解説については様々なご意見を頂戴しましたが、その中でもどの程度まで突っ込んだ解説をするのかは今後の検討課題になりそうです。それに加えて、そもそも「まんだらけ」事件や親子関係が『世界』と関係があるのか!?…テーマとの整合性も検討課題になりそうです。