会報「SOPHIA」 平成26年5月号より

そのトラブル、「紛争解決センター」を利用してみませんか?


平成25年度担当副会長
(おぜきえいさく)
氏名 尾 関 栄 作

1 はじめに

みなさん、愛知県弁護士会の「紛争解決センター」をご存知ですか?

「紛争解決センター」とは、裁判をするまでもないが当事者間では話がまとまらない、そんなトラブルの解決に最適な制度です。

法律の専門家である弁護士が「あっせん・仲裁人」となり、みなさんが日頃抱えているトラブルについて、公正中立な立場で和解(話し合い)のあっせんを行ったり、仲裁(解決のための判断)をします。専門的な知識を必要とするトラブルについては、医師、建築士、不動産鑑定士、カウンセラーなどの専門家と協力して解決することもあります(後述の、「専門委員」、「専門家あっせん・仲裁人」のこと)。また、このような特長から、必ずしも弁護士をつけなくても大丈夫な制度なのです。
https://www.aiben.jp/page/assen/index.html

実は、愛知県弁護士会「紛争解決センター」の利用件数は全国1位の実績を誇っており、法務省や他の弁護士会からもヒヤリングに来られるほどです。ちなみに、平成25年の申立件数は221件でした。


2 「あっせん・仲裁人」の数はと言いますと…

ここでクイズです。
【問題】:「紛争解決センター」の「あっせん・仲裁人」は何名でしょうか。
【答え】:弁護士の「あっせん・仲裁人」は163名ですが、弁護士と一緒になってトラブル解決を手助けする「専門家あっせん・仲裁人」として、建築士26名、カウンセラー5名、フェミニストカウンセラー1名、不動産鑑定士4名、土地家屋調査士2名、社会福祉士3名等々といった、豪華ラインアップとなっています。また、「あっせん・仲裁人」ではありませんが、専門知識に精通する方が「専門委員」となり、助言等をしていただくことがあります。現在、46名の医師と5名の歯科医師の方々に、「専門委員」をお引き受けいただいております。 (https://www.aiben.jp/page/assen/lists.html

このように、「あっせん・仲裁人」等の数も多く層も厚いのですから、もしトラブルでお悩みであれば、「紛争解決センター」のご利用を強くお勧めします。


3 どんなトラブル(事件)が多いのかと言いますと…
平成25年度の事件類型(トラブルの類型)としては、医療関係が46件とダントツでした。これに続いて、不動産賃貸借関係が18件、交通事故が16件、離婚等夫婦関係の調整と請負関係がそれぞれ14件、相隣関係が11件…となっています。

また、解決までの審理回数は平均4回であり、早期解決も期待できます。


4 HPも変わりました!!  
最近、広報の一環として愛知県弁護士会のHPを改訂しました。HPのトップページに「話合いで紛争解決」という項目を設け、「紛争解決センター」のページにアクセスしやすいようにいたしました。
是非ご覧ください。 (https://www.aiben.jp/top.html