「法の日」記念行事
緊急討論…憲法改正
権利には義務が伴うのか?
西三河支部会員 鈴 木 典 子
1 平成25年12月14日(土)、刈谷総合文化センターにおいて、当支部による法の日記念行事が開催されました。
2 まず、浅賀哲副会長から挨拶をいただき、会は開始されました。
第1部では、講師に評論家の佐高信氏をお招きし、今年の法の日記念行事のテーマである「権利には義務が伴うのか?〜憲法の価値を考える〜」を題材にして、記念講演をしていただきました。
この講演では、佐高氏の評論家としての視点から、憲法の価値、改正の動向、憲法改正のねらいなどを、お話しいただきました。講演は、ユーモア満載のもので、1時間半の時間があっという間に過ぎてしまいました。三國連太郎や美輪明宏、吉永小百合の話など、戦争の辛さを知る人々のエピソードを紹介していただきながら、日本国憲法の価値について、改めて考え、日本国憲法改正には慎重になるべきではないか、との観点からお話しいただきました。
佐高氏の講演の中で印象的であったのは、日本国憲法の価値について考える際に、憲法の条文解釈という難しい話ではなく、歴史上の人物や著名人のエピソードと絡ませて考えてみてもよいのではないか、とのお話でした。私自身、司法試験以来、憲法から遠ざかっていたので、この講演を聞いて、改めて憲法に興味を持つことができました
3 また、当日は、佐高信氏の著書の販売及び佐高信氏のサイン会が行われました。
開演前や、第1部と第2部の間の休憩時間、開演後には、サイン会が行われたこともあり、本を購入する人々の長い列ができていました。
4 第2部は、シンポジウムが行われました。
パネリストに佐高信氏、反貧困ネットワークあいちの藤井克彦氏、そして当支部の新海聡会員をお招きし、コーディネーターである当支部の杉浦龍至会員の司会のもと、パネルディスカッションが行われました。
まず、藤井克彦氏から生活保護の現状について、お話しいただきました。生活保護受給者の劣等処遇等、まだまだ間違った認識を持つ行政の問題点等をご説明いただきました。日本国内で貧困が拡大する中、生活保護受給者数が増えており、行政の側が対応しきれていないという深刻な現状があるのだということを認識させられました。
そして、会場から回収した質問用紙の中から、@秘密保護法制、Aマスコミのあり方、B権利・義務、C今後のあり方がテーマに選ばれ、議論がなされました。
5 最後に、白井康雄支部長の閉会の挨拶で、会は終了しました。
法の日記念行事の準備段階で、西三河各所にポスターを貼ったり、チラシを配ったりして、事前に広報活動を行いました。その結果、当日には、一般市民の方々が大勢会場に足を運んでくださいました。
私も記念行事委員として法の日記念行事に参加することで、改めてこの行事の大切さを再認識しました。