会報「SOPHIA」 平成26年1月号より

3000人が集結
1月24日『秘密法を廃止に!大デモin名古屋』


会 員 金 井 英 人

1 はじめに

平成25年12月6日、稀代の悪法と言われながらも特定秘密保護法が強行採決により成立してしまいました。しかし、同法の廃止を求める国民の声は、その後も止むことなく続いています。

1月24日の夜、秘密保全法に反対する愛知の会主催、当会の共催により、名古屋の栄の街で『秘密法を廃止に!大デモin名古屋』が開催されました。栄のエンゼル広場で集会を行った後、栄の百貨店街を練り歩こうというものです。

世間はこの日は給料日で、ついつい浮き足立ってしまいがちな日であるにもかかわらず、開会時刻の午後6時になると、エンゼル広場には黒山の人だかりができていました。あの強行採決による秘密保護法の成立・公布からは1か月以上が経ちましたが、市民の同法に対する意識は全く衰えを知らず、その憤りの思いを強めているということが、一目見て分かりました。

2 エンゼル広場で集会

まず第一部として行われた集会は、矢赴ナ子会員の司会で進められ、まずは内河惠一秘密保全法制対策本部本部長代行が当会を代表して挨拶をしました。この日は、県内のさまざまな労働組合や、平和団体、憲法学者の方々のほか、三重からも秘密保護法廃止を求める市民団体の参加がありました。そうした諸団体の代表者が次々にステージにあがり、思い思いのスピーチを行いました。

集会の最後に、矢負員による集会宣言と、中谷雄二副本部長による挨拶で、秘密保護法廃止に向けての強い意思表明がなされると、会場からはひと際大きな歓声があがりました。

3 栄の街をパレード

集会の間にも続々と人が集まり、その規模は3000人にふくれあがっていました。

その後は、全員で栄の百貨店の周りを一周するようにパレードしました。

何しろ3000人が列を作るので、例によってエンゼル広場にいる全員が出発するまでにはかなりの時間がかかりました。いざ道路に出るとシュプレヒコールが始まるわけですが、秘密保護法廃止を絶対に諦めないという大きな声が、夜の繁華街に響き渡りました。

私たちも当会の旗を掲げて練り歩きました。その旗を見つけてか、遅れてきた当会会員が続々と列に参加し、また、沿道からは「愛知県弁護士会、頑張れー!」といった声援をいただきました。

4 全国ネットワークの発足

この日、1月24日は、秘密保護法廃止に向けた全国的な運動として、全国22都道府県の32団体が参加して結成する『秘密法に反対する全国ネットワーク』が発足した日でもあります。これに伴い、名古屋だけではなく、北は北海道から南は宮崎まで、この日に合わせて全国各地で一斉に秘密保護法廃止を訴える集会・デモ等が開催されたわけです。

秘密保護法廃止に対する市民の全国的な動きは、ますます活発になっていっています。

5 おわりに

日本国憲法の三原則に立ち返れば、そのいずれもが蹂躙されかねない特定秘密保護法を廃止すべきことは明白です。戦争の悲惨さを知り、復興を経てようやく個人が自由に生活できるようになってきた今、再び戦前・戦中の日本のありさまに戻す訳にはいきません。

どう見ても悪法である同法を施行前に廃止し、その上で、これからの日本の平和のために何をすべきなのか、考える責務が私たちにはあると思います。