会報「SOPHIA」 平成24年8月号より

子ども達の笑顔がくせになるんです!

〜2012年サマースクール、今年も好評でした〜

 

法教育委員会 副委員長
松 隈 知栄子


1 サマースクール概況

今年も8月6日からサマースクールが開校となりました。なんと10周年です。8月6日と9日は法廷傍聴、8月7日は体験講座、8月10日は模擬裁判で、延べ227名の子ども達が参加してくれました(申込者数は延べ260名でした)。昨年、サマースクールのピンチ!?なんて心配をしましたが、今年は委員による募集のがんばりもあって、参加者増えました!そして、今年も名古屋地方裁判所、名古屋地方検察庁には快くご協力を頂きまして本当にありがとうございました。

まずは「法廷傍聴」。裁判所の夏期休廷期間にも重なり、傍聴できる事件が少ないのではないかと毎年心配です。今年も初日が少なく、また、事件内容も子ども達に適さないのではないか、こんな審理途中で分かるかな?と心配もありましたが、委員が法廷確保に走り、事件後には弁護人に解説を頼んだり、丁寧な法廷進行の裁判官であったりで、傍聴した子ども達を飽きさせませんでした。

「ここだけの話」。子ども達の質問、この内容が具体的。つい本音が出てしまう裁判官、検察官、弁護士。一生懸命メモを取る姿を見ると、法曹が憧れの仕事になっているのかなと嬉しくなります。

「弁護士に挑戦」。この講座はつい弁護士が大人げなくなってしまうくらい、子ども達と熱い議論を戦わせます。子ども達は、結果は負けたけど心では勝ってた、なんてわざわざ話してくれるのですよ。嬉しい限りです。

「ティ−ンコート」。今年は講座時間を30分延長しました。毎年、子ども達からもう少し議論したかったという意見が寄せられるからです。それほど熱いのです。

「クイズ選手権」。多彩なゲームで子ども達は盛り上がりました。ゲームやクイズに慣れている子ども達にはヒットの企画です。

「模擬裁判」。若手委員達の熱い演技に子ども達は釘付けでした。子ども達からの質問も多くて、裏事情を整えるのも大変です。評議も盛り上がりました。一生懸命自分の意見を話している子ども達はきらきらしています。

こんなサマースクールを、今年は横浜弁護士会の法教育委員会から4名が視察に来て下さいました。8月7日の体験講座を丸一日です。視察後、当委員会委員と懇談会を行い、ご意見を頂きましたので、その一部をご紹介致します。数日に亘りこれだけのサマースクールを作りあげる活力がすさまじい、チーム員が役割を持ち、組織だっていることがすごい、いずれの講座も子ども達の数を超えるような弁護士が関わり、本当に1人1人の子ども達に手厚くフォローして贅沢、その一方で準備が過負担になっていないか、もっと子ども達が集まっても良いのではないか、など当委員会も今後の課題とすべきご意見も頂き、とても充実した懇談会となりました。

2 来年に向けて・・・・

毎年、子ども達の参加しやすさを考え、開催時期は悩みの種です。ただ、来年は会館改造の関係で、7、8月は会館が利用できないということで、また、サマースクールのピンチ!?なんです。でも、委員達の熱意、何よりも子ども達の真剣な顔、笑顔そして「来年また来たいです」という言葉に、やっぱりやらざるを得ない、やりたいと思っています。来年の開催に向け皆さんのご協力も是非お願い致します。最後に、サマースクールに関わったすべての委員にありがとう。