会報「SOPHIA」 平成23年11月号より

支部だより

半田支部「法の日」記念事業が開催されました



半田支部 法の日記念事業実行委員会 委員長
荻 須 茂 生



1 半田支部の「法の日」記念事業が、アイプラザ半田において、10月30日に開催されました。
 本年は、午前の部は無料法律相談、午後の部は2部構成とし、第1部は矢野きよ実さんによる講演、第2部は様々な悩みを抱えた弁護士扮する相談者が、法律相談所にやってきて、矢野きよ実さんも交えて相談をするという内容でした。


2 本来ならば、午前9時15分から法律相談の受付が開始されるはずでしたが、9時前から相談者がいらっしゃいました。
 出足は好調でしたが、あいにくの雨だからでしょうか、法律相談者数は23名であり、昨年よりも減少してしまいました。


3 午後0時30分頃、矢野さんが到着しました。簡単な打ち合わせの後、いよいよ午後の部の第1部がスタートしました。
 矢野さんには、被災地の話を中心にお話をしていただきました。矢野さんは、現在でも1か月に1度は被災地に入って活動をされているとのことです。
 矢野さんが、被災地に最初に入ったとき、指示されて行った町が、石巻市雄勝町でした。
 同町は硯の生産地であり、書道家でもある矢野さんは、被災地に落ちていた硯を、許可を得て使用し、書を作成したことや、現在は被災地にいる子どもたちと一緒に書を書いていること、その書には、子どもたちの思いが詰まっていることなどを話されました。
 子どもたちが書いた書を持参していただきましたが、その書には、恐怖、悲しみ、それらに打ち勝とうとする強い心など、様々な思いが詰まっていることが、一目でわかりました。
 その書の持つ力に、私たちは圧倒されました。
 被災地の報道が少なくなってきていることに鑑み、矢野さんは、少しでも被災地のことを伝えることが自らの立場では大切だと思っていること、そして私たちのできることは、なにより被災地のことを忘れないことであるとお話していただきました。


4 午後の部の第2部は、支部会員が扮する一風変わった個性的な相談者が、自分の身に起きた出来事を相談しに来るというものでした。
 引き続き、矢野さんにも出演していただき、この場合、相談者の言っていることは認められるのかということについて、一般人の立場から、率直なご意見を述べていただきました。
 この第2部については、支部の弁護士およびその関係者が、一丸となって、シナリオ作成、演出、照明、音響等を担当しました。
 あちこちで、「矢野さんのお話も良かったが、第2部もすごくおもしろかった。」との声を聞き、非常にうれしく思いました。


5 入場者数は、昨年度に比べて減少してしまいましたが、内容は昨年度よりもさらに充実していたと思います。
 半田支部の結束力、団結力、一体感を示したすばらしい法の日記念事業でした。