第58回中部弁護士会連合会定期弁護士大会
会 員 萱 垣 建
- 平成22年10月15日、表記大会が富山第一ホテルで開催された。大会に先立ち「再び『子どもが学ぶ法の精神』〜法教育の理論と実践の架橋〜」のシンポジウムが開催された。
- 大会は来賓紹介・祝辞から始まり、決算・予算報告、会務報告の後、以下の宣言・決議が審議され、いずれも可決・採択された。
@「子どもが学ぶ法の精神に関する再宣言」 平成15年に同じ宣言がなされたが、その後各弁護士会は、その取り組みについて大きな進化と広がりを見せてきた。そこで、午前のシンポジウムを受け、「法の精神」を学ぶ教育実践の更なる必要性を再認識し、「新しい法教育」への挑戦の継続を宣言した。
A「取調べの可視化即時実施と誤判の原因究明機関設置を求める決議」 相次ぐ誤判の主要な原因の一つは密室での取調べによる虚偽自白であり、これは我が国の刑事司法の制度的・構造的な問題である。そこで、誤判防止のため取調べの全過程の録画、制度的・構造的な問題点の徹底的な究明を国に対して実施するよう求めることを決議した。
B「子どもの『学びの平等』を求める決議」 現代の子どもたちは、経済・家庭等の崩壊によって新しい貧困の問題に直面している。この問題を解決するために多様な学びの機会の平等を確保すべきであり、その施策を求めるとともに、中弁連においても具体的な行動を行っていくことを決議した。
- 議事終了後、日弁連執行部との意見交換会(合格者数問題等)、被表彰者・被感謝者に対する表彰式等が行われ閉会した。次回は平成23年10月21日に岐阜で行われることが決定した。