会報「SOPHIA」 平成22年7月号より

子どもセンター「パオ」


4周年記念イベント開催される



会 員 犬飼 千絵子
  1.  7月4日日曜日、NPO法人子どもセンター「パオ」の4周年記念イベントが、中区役所ホールで開催されました。テーマは、「共に生きる〜広がれ!子どもたちの笑顔」。200人を超える皆さんが参加して下さいました。

    イベントは、パワーポイントを使ったパオの活動報告及び学校・地域・国籍のちがい、『障害』や言葉の壁など、すべての垣根を越えた歌声が広がる子どもたちの合唱団「地球組」の合唱(第1部)と、地球組の代表である池田則浩さん・タレントのつボイノリオさん・同じくタレントでパオの一員でもいらっしゃる矢野きよ実さん・そして、パオの理事長である多田元会員の4人でのトークショー(第2部)という2部構成で行われました。当会には今年も後援いただいた関係で、子どもの権利特別委員会担当の桑原亮副会長よりご挨拶いただきました。



  2. 第1部・パオの活動報告

    パオでは、虐待などの事情により帰る場所のなくなった10代後半の子どもたちが、緊急避難し、羽根を休めるためのシェルターである「丘のいえ」(女性専用)を設立して、避難してきた子どもたちが安心して暮らせる居場所を提供しています。これまでに14名の子どもたちが「丘のいえ」を利用し、それぞれがそれぞれの次のステップへ踏み出していったことが報告されました。

    また、シェルターを出てすぐに自立することには困難が伴うため、働くことが前提となる自立援助ホームではなく、シェルターを出た子どもたちが自立し次に繋げていくための準備をするために、ある程度長期間安定して生活できる場として中間施設の立ち上げを計画していることなどの報告もなされました。



  3. 第1部・「地球組」の合唱

    地球組の皆さんは、おそろいの赤いTシャツに白いズボンでステージに揃い、「風になりたい」、「愛をありがとう」、「ウィ・アー・ザ・ワールド」、「ビリーブ」の4曲を歌って下さいました。

    全員がそれぞれの力を出し、時には踊りながら、いきいきと歌って下さいました。自然とステップを踏んだり、手拍子を求めたりするメンバーも。ステージから溢れ出るエネルギーを感じました。会場は感動の嵐に包まれました。

    パオイベント(地球組)



  4. 第2部・トークショー

    4人の個性あふれる方々のトークショーで、それぞれの子ども時代や子どもとの関わりについて経験談を語りながら、笑いあり、涙ありの非常に有意義な内容でした。

    パオは、子どもを保護する対象と見るのではなく、子どもを支え、子どもが本来有している力を引き出していくための活動をしていますが、池田さんも「障害は個性であり、障害があるから保護するという考えではない。個性のある人々が集まり、好きな歌を歌っているのが地球組である。」と話をされ、相通じるものがありました。



  5.  パオでは、先の活動報告のように中間施設の立ち上げを計画しています。

    皆様、今後とも「パオ」へのご支援・ご協力をお願い申し上げます。