会報「SOPHIA」 平成21年9月号より

外国人相談シリーズ

平成21年7月15日公布入管法等の一部改正
新しい在留管理制度の導入など


人権擁護委員会 国際人権部会 委員
花井 増實

今回の改正は、新たな在留管理制度の導入という大きな制度変更を含むものであり、公布から3年とされる施行を注視する必要があります。今回は、主な改正点をご案内しますが、詳しくは入国管理局のホームページをご覧ください(http://www.immi-moj.go.jp/)。

1 新たな在留管理制度(公布から3年以内の施行)

適法な在留資格をもって我が国に中長期に在留する外国人を対象として、在留カードを発行し、法務大臣が在留管理に必要な情報を把握する制度の構築を図ろうとするものです。この新在留管理制度の導入に伴って、外国人登録制度は廃止されることになります。

在留カードの対象者は、次の者を除く外国人です。

  1. 3月以下の在留期間が決定された者
  2. 短期滞在の在留資格が決定された者
  3. 外交又は公用の在留資格が決定された者
  4. これらの外国人に準じたものとして法務省令で定める者
  5. 特別永住者
  6. 在留資格を有しない者
    在留管理の方法は、対象者に在留カードを交付するものですが、在留カードには写真が表示され、次の事項の全部又は一部が記録されます。

  1. 氏名、生年月日、性別及び国籍の属する国又は入管法第2条第5項ロに規定する地域
  2. 住居地(本邦における主たる住居の所在地)
  3. 在留資格、在留期間及び在留期間の満了の日
  4. 許可の種類及び年月日
  5. 在留カードの番号、交付年月日及び有効期間の満了の日
  6. 就労制限の有無
  7. 資格外活動許可を受けているときはその旨
     在留カードは、入国審査のとき、旅券に上陸許可の証印をするとともに、対象者に交付します。在留カードを受け取った外国人は、本邦の住居地を定めてから14日以内に住居地の市区町村に届出をします。在留期間の更新、在留資格変更許可等により中長期在留者となった場合には、そのときに在留カードが発行されます。
     在留カードの記録事項に変更があった場合には、地方入国管理局に届出をすることが必要です。

2 特別永住者に係る措置(公布から3年以内の施行)

特別永住者に対しては、在留カードではなく、特別永住者証明書が交付されます。


3 外国人研修制度の見直しに係る措置(公布から1年以内の施行)

「実務研修で労働関係法令適用を可能とする活動」や「実務研修後の雇用契約に基づき修得した技能を要する業務に従事する活動」に対する在留資格として「技能実習」が整備されます。


4 「留学」と「就学」の在留資格の一本化(公布から1年以内の施行)

留学生の在留資格が「留学」に一本化されます。


5 在留期間更新申請等をした者の在留期間の特例に係る措置
  (公布から1年以内の施行)

在留期間の満了の日までに申請した場合において、申請に対する処分が在留期間の満了までにされないときは、当該外国人は、その在留期間の満了後も、当該処分がされる日又は従前の在留期間の満了の日から2月を経過する日のいずれか早い日まで、引き続き当該在留資格をもって本邦に在留することができる規定が設けられます。