会報「SOPHIA」 平成18年8月号より

「裁判官・検察官ここだけの話」の感想

名古屋地方裁判所 裁判官
大 澤 多香子

参加できて本当に良かった、そう思う程、この企画に参加できたことは、私にとって有益な経験だった。

その理由は、まず、中高生が法曹三者それぞれの発言を通じ、物事を複眼的に見る重要性をいとも簡単に理解したことに、今後の日本を担う彼らの潜在的な力を実感できたからである。仕事で彼らに関わることは、ほとんど皆無に近い私にとって、彼らが、近い将来、社会で活躍すべく、今一生懸命に生きていることを感じて、心強い思いがした。

また、サマースクールの打ち上げに参加したことで、弁護士の方々が、裁判員制度の成功等の目的にとらわれることなく、中高生ひとりひとりの成長を純粋に喜んでいる姿を目の当たりにし、このような活動が持つ、社会に対する重要性を認識したことも有益であった。このサマースクールによって、子供達が、自分が社会に働きかける力があるとの自信を持ち、ひいては、市民が社会に対して責任を持つ社会を作ることに繋がっていくのではないかと感じた。この企画により、社会に対して自分が何ができるか、考え直すきっかけを与えてもらったように思う。

最後に、先生方が、この企画を熱意と工夫をもって作り上げ、しかもそれを楽しんでいる姿には非常に感銘を受けた。こんな崇高な企画を楽しんでできるなんて最高だと思う。このような経験を与えてくださった愛知県弁護士会の方々に、心から、感謝申し上げる。






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