コツコツ、生き生き頑張っています!ー生活保護問題チームの活動ー



生活保護問題チーム チーム長 
森   弘 典

1 新しいチームです!
 生活保護問題チームは、2002年度、人権擁護委員会に発足したチームです。
 名古屋では、「林訴訟」弁護団の活動を契機に、若手弁護士の間で、生活保護受給を認めない行政の処分に対する不服審査請求に積極的に無償で取り組む動きができました。
 この動きを弁護士会でも是非作っていこうということで、人権擁護委員会に出席し提案したところ、「人権擁護委員会に福祉の視点は今までなかった!」との賛同をいただき、新たにチームを発足しました。

2 小さなことからコツコツと
 チームの活動は壮大なものではありません。昨年度からホームレスの方を対象に法律相談を実施していますが、法律相談を行う中で、ホームレスの人たちを取り巻く様々な問題に関わっていくという活動です。根本的な対策にはなっていませんが、東京、大阪、京都などの活動と連携しており、今後全国的なネットワークを作っていく予定です。

3 修習生、学生も毎回参加、協力!!
 法律相談には毎回学生、修習生が参加、協力して下さっています。「憲法フィールドワーク」活動に関わっているチーム員の北村栄委員、・森裕司委員の呼びかけの成果だと思いますが、チームの活動が目新しい活動ということもあって、毎回様々なメンバーが参加して下さっています。参加されることで、ホームレスの人たちに対する見方も変わるようで、偏見が取り除かれたといった感想も聞かれます。また、事務員さんも協力して下さり、「弁護士がこんな活動をしているなんて」と過分なお褒めのお言葉もいただいています。

4 ☆青空相談☆ーテント、発電機も利用ー
 第1回の法律相談は屋内で実施しましたが、「入りにくいのではないか」という意見がありました。そこで、第2回から「青空」法律相談を実施しています。でも、冬の青空法律相談は正直寒い……このため、「次はテントを使いましょう」と私が何も考えず言い出したのが大変!暗い場所のため、実は発電機も必要なことが判明し、・森委員に急遽レンタル会社に連絡を取ってもらって、テント、発電機を揃え、参加者には相談開始前に集まってもらって、テントを組み立て、発電機を動かす作業から始めました。無計画な提案をしたことには反省していますが、実はなかなか楽しいハプニングでした。

5 法律相談の“醍醐味”
 ホームレス法律相談には法律相談の醍醐味があると思います。一度酔っ払った方から苦情を受けました。「弁護士がふんぞり返っている。偉そうにしている」などと。私が対応して、時間をかけてお話をお聴きすると、急に態度が変わり、「こんなにゆっくり話を聴いてもらったのは初めてだ」と喜んで帰られました。酔っ払っているからといって、いい加減な対応をしていいものではありません。仕事がなくてヤケ酒を飲むしかないという事情もあります。どんな人も区別することなく相談に応じることが必要です。実はこれは京都の竹下義樹弁護士から教わったことですが、私はこんなところにこの法律相談の醍醐味があるのではないかと思っています。

6 生き生きした活動♪
 この活動はとてもやりがいのある活動です。新しい分野を切り開いていく楽しみがあります。参加している弁護士、修習生、学生も積極的に取り組んで下さっています。今年度からは愛知県の委託を受けた法律相談も行われます。より多くの会員の方にこのやりがいを味わっていただきたいと思っています。多くの方の参加をお待ちしています。