当会は、1967(昭和42)年10月の逮捕以来、29年間身柄拘束を受けながら、43年間あまりの間、無罪を訴え続けた両氏、両氏を支援してきた多くの市民、両氏の弁護団に敬意を表する。また、無罪の判決をした裁判所の結論を高く評価する。
この事件は、自白偏重の捜査と、捜査機関による証拠隠しが問題になった事案である。この事件によって、取調べの可視化(取調べ全過程の録音・録画)、検察官の証拠の全面開示制度の必要性等、えん罪を防止するための制度改革の必要性もまた明らかになったといえる。
当会は、検察官に対し、本判決を真摯に受け止め、控訴を断念することを求める。
このようなえん罪を生み出すことを容認した警察、検察、裁判所に、誤判に対する責任を認め、深く反省することを求める。
そして、今後とも「名張毒ぶどう酒事件」をはじめとする再審支援の活動を一層強化し、えん罪被害者を早期に救済するため、あらゆる努力を惜しまないことを表明する。
また、当会は、今後も、取調べの可視化、検察官手持ち証拠の全面開示制度などえん罪を防止するための刑事司法の抜本的改革を実現するために全力を尽くすことを決意する。
2011(平成23)年5月25日
愛知県弁護士会 会長 中村正典
