「ロコ・ロンドン貴金属取引」商法に手を出さないで

 

 最近,“ロコ・ロンドン金”であるとか,“ロコ・ロンドン銀”などといった取引による被害が増加しています。「ロコ」とは,「〜渡し」という意味で,「ロコ・ロンドン金」とは,ロンドンにおいて金を受け渡しする取引という意味に理解されます。
 具体的な被害例では,例えば,50万円を預けて100トロイオンスの金(1トロイオンスあたり590ドル,1ドルを119円として計算すると取引総額は円換算で7,021,000円となります)を買い付ける契約をしたところ,相場が下がって預けたお金を損したというような例がありますが,業者の説明どおりの取引が行われていたとしても,50万円の保証金でその10数倍の金を買い付けることとなるため,金相場や為替相場のわずかな変動で,預けた保証金がなくなってしまう,大変ハイリスクな設定となっています。ちなみに,この取引は,金や銀の現物をもらえる取引ではなく,あくまで買った値段と売った値段の差益(あるいはその逆)で損得を決める取引とされている点にも注意してください。
 そして何より,そもそもこの“取引”は,業者と顧客とが,直接,業者が“売主”,顧客が“買主”となってする取引(相対取引といいます)で,業者と顧客は,業者の利益が顧客の損,業者の損が顧客の利益となる関係(利害対立関係)にあります。また,業者は,ロコ・ロンドン市場への注文の委託を受けて,あたかもロコ・ロンドン市場に注文を出しているかのような体裁を取り繕っていますが,実際にそのような取引がなされているかは極めて疑わしいものです。そこで,業者が,“ロコ・ロンドン貴金属取引”などと称して,ロコ・ロンドン市場や為替の動きを指標とした賭け事に,顧客を勧誘しているに過ぎないとの有力な指摘もあり,取引自体無効である可能性があります。
 また,この取引の勧誘には,“1日数百円のスワップポイントがつく”と称して,“預貯金より有利”などといったものも見られますが,これについても,そのようなスワップポイントが発生する根拠が理解できません。
 したがって,“ロコ・ロンドン金”や“ロコ・ロンドン銀”などといった投資話には手を出さないでください。もし,手を出してしまったり,しつこい勧誘を受けたりして困っている場合には,当会栄法律相談センターの投資被害に関する法律相談へお越し下さい。
 愛知県弁護士会では,平成18年10月より,投資被害専門の相談窓口を設けて相談に乗っておりますので,万一トラブルに遭ってしまったら,被害が拡大する前に,お早めに愛知県弁護士会の行っている投資被害相談へご相談下さい。



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