2015年 新年のご挨拶
新年明けましておめでとうございます。

皆様にはお健やかに初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

新年にあたり、愛知県弁護士会からみなさまへ、本年度特に力を入れて取り組んでいる事業についてお知らせいたします。

1 憲法について法律家の立場から提言をしています

憲法の一番大切な役割は、国家権力に縛りをかけることにあります。イギリス、フランス、アメリカ合衆国の市民革命を経て形成されてきたこのような考え方を「立憲(りっけん)主義(しゅぎ)」(Constitutionalism)といいます。

「日本国民は」「戦争、武力による威嚇、武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」と定める日本国憲法9条のもとでは「集団的自衛権は認められない」というのが日本政府のこれまでの一貫した解釈でした。ところが2014年7月1日、政府はこれを根本からくつがえし、「日本国憲法のもとでも集団的自衛権を行使できる」という閣議決定を行いました。

ときの政府が、この閣議決定のように自由に解釈を一変させることは、この立憲主義を根底からくつがえすことです。私たちは法律家として、これを許されないものであると考えており、これからも法律の専門家として積極的に提言を行っていきます。


1月17日憲法集会キャラクター「ノリちゃん」 1月17日(土)午後1時30分〜 久屋広場(松坂屋本店向かい)で
集団的自衛権行使反対・愛知大集会&パレード を行います。
誰でも参加可能です。ぜひ、ご参加ください。
(1月17日憲法集会キャラクター「ノリちゃん」)

2 中小企業の海外展開支援など国際的業務に取り組んでいます

当会には、海外ロースクールに留学経験がある弁護士、海外の弁護士資格を有する弁護士も多く所属し、英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語等にも対応しています。そして、海外への事業展開を実施または検討されている中小企業の方々に対し法的支援を行うことを目的として、海外での事業展開について経験豊かな弁護士を紹介する制度もありますので、是非、ご利用ください。

また、当会では、国際委員会を中心に、イラン知財高裁裁判官の表敬訪問、名古屋大学の外国人留学生との意見交換会、韓国光州地方弁護士会との共同セミナーなど国際的な交流を積極的に進め、また、国際業務研修(英文契約書勉強会など)も更に充実を図り、市民や企業の皆さんのニーズに対応できるよう研鑽を重ねています。

3 それ以外にも様々な活動に取り組んでいます。
(1)法律相談事業の活性化

弁護士会が行う法律相談事業を活性化させるため、本年度から試験的に離婚初回相談を無料化する試みを開始し、相談は昨年比約1.6倍に増加しました。また、「相続専門相談」を現在検討しています。

(2)行政等との連携による弁護士の活動領域の拡大に向けた活動

弁護士・弁護士会が行政機関に提供できるメニュー(委員推薦、講師派遣など様々)を列記した「行政連携のお品書き」を作成しました。

(3)非弁護士による業務の取締り強化

弁護士でない者(非弁)が報酬目的で法律事務を取り扱うことは弁護士法72条により禁止され、違反者には刑罰が科されます(2年以下の懲役又は300万円以下の罰金)。当会では、非弁の疑いがある者のホームページの記載や非弁行為に対する是正申入れや刑事告発など、非弁取締りを強化して、市民や企業の皆さんの利益が損なわれないよう、非弁取締りを厳正に行ってまいります。

(4)弁護士倫理の保持に努め社会の信頼に応える活動

当会会員の倫理意識を一層高め、会員一人一人に更なる自覚を求めるとともに、市民窓口制度の活用などにより品位を失うべき非行の兆候を早期に掴む方策を更に検討し、不祥事を根絶する決意です。

愛知県弁護士会は、今年も、基本的人権を擁護し、法の支配の実現をはかるため、全力を尽くす所存ですので、皆様どうかよろしくお願いいたします。

愛知県弁護士会役員 愛知県弁護士会館屋上にて撮影 ※ 愛知県弁護士会館屋上にて撮影
   (背景に名古屋城天守閣)

2015年(平成27年)1月1日
愛知県弁護士会 会 長 花井 増實
副会長 榎本   修
同  中島 健一
同  石川 恭久
同  岡   嗣人
同  鬼頭 治雄